円建て金価格は下値切り上げへ--売り不可

金価格は1680ドル越えの買いフローもなく依然として昨年10月高値1795ドルからの調整局面にある。2013年はドルが安定的に推移すると見られ、ミニマムなユーロ高ドル安、そしてマキシマムな円安が東西2極通貨の動きとなろう。

金価格はドル建てでは安定期に入り、例えば1600~1800ドルといった横ばい推移に、そして円建てでは円全面安を映して5000~6000円ゾーンへと下値を切り上げて行くことが見込まれる。米国金融政策は、バーナンキ議長在任中は現行の緩和スタンスに大きな変化は想定されない。しかし住宅市場の改善もあり、遅行的な雇用改善を眺めながら。さらなる緩和を求める動きは後退しつつあるようだ。

米国、日本の景気回復とユーロ圏、中国の停滞という循環的構図の中にあって、ドルは対欧州では中立からやや弱含み、対円では上昇しよう。一方でポンド、オージーなどの下落もあり、総じてドル全般では強含みの2013年となろう。

この状態では、金に対する投資需要は各国通貨の強弱により地域限定的とならざるを得まい。結果的にドル建てではあまり動かず、円建てでは上昇傾向維持という形で内外で方向感を分けることとなろう。

円全面安へとバランスが傾いているが、遡って1995年4月79.75円からの円安転換は、円がパワードマネー化しつつアジア投資に積極的に向けられていき、結果的に1997年夏のタイを発端とするアジア通貨・経済危機につながっていった。資本フローにゆがみが発生し膨張しきった結果として逆サイドに振り切れ、円返済でのキャリー一斉解消という結果を見た。

新たな震源の火種を抱えていく中で、金に対する潜在需要は残る。この観点から引続き金の保有スタンスを維持する。

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