トウモロコシ、新年度の作付面積急増見通しを警戒すべき状況

 米農務省の12月1日現在の全米在庫は80億3000万ブッシェルで、市場の予想平均の82億1000万ブッシェル、前年同期の96億4700万ブッシェルを下回り、米国国内のタイトな需給バランスを認識されることとなっている。輸出需要は冴えないものの、旺盛な飼料用需要が強気の全米在庫をもたらし、需給報告で示された期末在庫は6億4700万ブッシェルから6億0200万ブッシェルに下方修正され、在庫率は5.8%から5.3%に引き下げられている。
 最終生産高予想や需給報告に対する注目度は高いが、ここ数年のシカゴ相場は12月1日現在の全米在庫の内容に大きく左右されることが多く、今回も同様の展開をみせ、シカゴ期近は強調地合いを鮮明にしている。
 期近限月の急騰の一方で、新穀限月である期先12月限の上値は重く、米農務省の今回の発表後に下落するなど、上値の重い展開をみせている。
 期近限月はあくまでもタイトな米国の需給バランスを映した動きであるが、期先限月に関しては将来的な供給増大を懸念しての売りヘッジを浴びており、逆ザヤが一段と拡大している。
 世界ベースの需給報告でみると、米国の輸出シェアは12月当時の32.0%から26.9%に引き下げられている。ブラジルやアルゼンチンの輸出がさらに拡大するとみられ、両国合計の輸出シェアは41.2%で、米国を大きく上回っている。米国は一昨年までは5割以上のシェアを維持していたが、世界的には輸出競争力の低下が著しく、米国のタイトな需給バランスも世界ベースの需給バランスへの影響は極めて限定的といえる。今後、輸出が活発化する南米産の出回り増を意識すれば、期先での売りヘッジ像も仕方ないところである。

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