年初からの金現物需給動向を簡単に

金上場投資信託(ETF)の投資残高は、2012年通期で前年比275.20トンの増加となりました。10年の342.56トンには届きませんでしたが、11年の171.47トンは100トン以上も上回っています。金相場は年間を通じて不安定な値動きとなって方向性を欠きましたが、長期的な視点から金投資に魅力を感じた投資家が多かったのでしょう。

前週3日に公開された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で量的緩和政策の停止・出口に対する言及が確認されたことを受けて、換金売りが膨らむリスクも警戒していました。しかし現段階では、年初からの累計売却量は8.27トンに留まっており、特にパニック色は見受けられません。定期市場は米金融政策を巡る思惑から乱高下が繰り返されていますが、金ETF投資家は、比較的冷静な反応を示していると言えるでしょう。

アジア現物市場では、上海現物で4日と7日にまとまった買いが入っており、中国勢が値ごろ買いを膨らませていることが窺えます。加えて、インドでは昨年に続く輸入関税引き上げの思惑から在庫手当の動きが強くなっていることにも注目すべきでしょう。

目先は米金融政策を巡る思惑から一時的な急落リスクも想定しておくべきですが、こうしたETF経由の現物投資、アジア現物筋の売買動向を見る限りは、現物需給要因からのサポートが下値不安を限定しそうです。昨年5~7月は1,550~1,600ドル水準が現物筋の買い場となりましたが、そこからどの程度まで買い場となる水準を切り上げることができるのかに注目したい所です。

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