年末の米原油在庫が激減した理由

米エネルギー情報局(EIA)が発表した米原油在庫(12月28日まで1週間)は、前週比-1,112万バレルの3億5,994万バレルとなりました。これは1週間の減少幅としては2001年2月以来で最大となります。

詳細に項目別でみていくと、原油輸入量が前週の日量803万バレルから709万バレルまで急減した影響が大きくなっています。製油所向け需要は前週の日量1,533万バレルに対して1,534万バレル、製油所稼働率は変わらずの90.4%となっており、完全に供給サイドの要因に基づく動きです。

もっとも、地区別ではPADD3が1,030万バレルの減少となっており、WTI原油先物の受け渡し場所となるオクラホマ州クッシング地区の在庫は逆に57万バレル増の4,980万バレルとなっています。

このような地区別で大きな違いが見られる背景ですが、PADD3はテキサス州などメキシコ湾岸の製油所密集地であり、製油所が手元在庫を削減したことが、今回の原油在庫急減の背景とみられます。

ただこれは、年末の在庫に対する課税を回避するための毎年恒例の動きであり、ポジティブ・サプライズとまでは評価できません。例年だと、12月中にもう少し段階的に在庫削減が進められる傾向が強いのが、今回は最終週に一極集中したに過ぎません。その意味では、今後のトレンドに影響を及ぼすような動きではないでしょう。むしろ、余剰感のある在庫を再び積み増す動きが、例年同様のペースで進むか否かが焦点になると考えています。

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