「金相場は年末を控えての手仕舞い売りで急落した」は本当か?

前週のCOMEX金先物相場は前週比で36.90 ドルの急落となり、週足ベースでは4週連続の下落となっています。一般的な解説では、「年末を控えての手仕舞い売り」と解説されていますが、実際には少し違ったようです。

米商品先物取引委員会(CFTC)が21日に発表した建玉報告(COTレポート、18日時点)では、相場急落の中で買い方がポジションを維持する一方で、新規売りを大きく拡大させたことが示されています。すなわち、相場急落の原動力は手仕舞い売りではなく、新規売りだった可能性の方が高くなっています。

同報告によると、大口投機筋の買いポジションは前週比+686枚の20万2,641枚となる一方、売りポジションは同+6,604枚の4万4,860枚となっています。買い玉は12月4日の週から3週連続で殆ど動いていない一方、売り玉は3週連続の増加となり8月14日の週以来の高水準に達しています。

この報告は18日時点での建玉状況に基づくものですが、その後も取組高が殆ど動いていないことを考慮すると、内部要因の基本構造は特に変わっていないとみるべきでしょう。

ここから読み取れるのは、強気派の相場見通しには特に変化が無い一方、18日(恐らくはそれ以降も)の急落は一部投機筋が仕掛け的に売り込んだ結果の可能性が高いということです。薄商いの中で、敢えて瞬間的に大量の売り玉を投入することで、短期的な値崩れを狙った売買が行われた可能性が高そうです。

ただ、こうした売り玉はグローバルマクロに基づくものではない以上、一時的なものに留まるでしょう。相場環境が沈静化すれば、今度は逆にショートカバー(買い戻し)を迫られる動きが、新たな相場上昇シナリオとして浮上することになります。

特に、米財政協議に進展が見られれば年内にもそうしたシナリオが実現する可能性もありますが、こちらの方は未だ見通しが立たない状況です。

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