週刊石油展望

《海外原油市況》
11月7日週のWTI原油は先週比3.83ドル高、ブレント原油は同2.79ドル高であった。
 先週末の雇用統計で、失業率は改善されたものの非農業部門就業者数は市場予想を下回るなど、まちまちの内容を眺めて売り買いが交錯したが、テクニカル面の強気見通しなどから堅調に推移した。一方、欧州情勢は国民投票を撤回したギリシャではパパンドレウ首相が退陣の意向を表明しEUなどによる支援の受け入れを目指して与野党が連立政権を樹立することで合意した。これを受け、ギリシャの政局安定により当面のデフォルト回避見通しなどから欧州経済情勢に対する先行き懸念が一服し、両原油とも買われ週の半ばまで続伸する展開であった。また、8日に国際原子力機構(IAEA)がイランが核兵器の技術開発を進めていると指摘したことでイラン情勢を巡る地政学的リスクの高まりや、OPECが世界石油需要見通しを上方修正したことなどからWTI原油は97.08ドル、ブレント原油は116.48ドルまで買われた。しかし、その後市場の関心はイタリア情勢にシフトしていった。9日に10年物国債利回りは危険水準とされる7%台まで上昇、CDSも過去最高水準を記録するなど債務懸念の高まりからリスク回避の動きが加速し原油は一転して売られた。同国のベルルスコーニ首相の辞意表明を受け財政再建が進むとの見方からやや買い戻される場面も見られたが、イタリアに対する政情不安は根強くユーロも瞬間的に1.35ドル割れの水準まで下落した。これらが圧迫材料となり、ブレント原油は一時111.78ドルまで大幅に値を下げた。だが、週末にかけてECBがイタリア国債購入を表明したことにより利回りが低下しユーロが反発したことにつられブレント原油は113ドル台まで切り返す動きとなった。

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