18日のNY金相場急落について考える

18日のCOMEX金先物相場は、前日比-27.50ドルの1,670.70ドルと急落しました。海外情報ベンダーの解説では、「米財政協議の合意が近いとの兆しを背景に株式相場が上昇したことで、代替投資としての金の需要が後退した」などを解説されていますが、これは後付けに過ぎないでしょう。

一応の理論的な考えを紹介しておくと、財政協議で歳出削減を通じた財政規律の強化が実現すれば、金相場に対してネガティブ材料と評価される余地もあります。ただ、これまで財政協議の先行き不透明感が金相場の上値を圧迫してきたことを考慮すると、「財政協議の進展→金相場下落」というフローには懐疑的にならざるを得ません。

実際、アジア時間にはオバマ米大統領の譲歩案が伝わったことで、金相場は他資産価格同様に地合を引き締めていたばかりです。そもそも、金相場において財政協議を背景とした「安全資産」としての買いが入っていたのかも疑問視される中、ファンダメンタルズからは正当化することが難しい値動きだと考えています。

ここは単純に、チャート主導の売りが入ったとの理解で十分です。1,690ドルを挟んでの5分間の出来高は1万7,948枚に達しており、これは前日の全出来高9万9,858枚の18%に相当する規模になります。クリスマス、年末・年始休暇を控えて積極的な売買を見送っていた投資家が、突然の売り圧力に慌てて買い玉整理に動いたというのが実情とみています。

本日の売買を受けて取組高がどう動いたのかによりますが、これで概ねファンドの買い玉整理は一巡した可能性が高いと考えています。既に200日移動平均線(1,663.70ドル)、100日移動平均線(1,669.10ドル)といった中長期的な買いを呼び込む価格水準にも到達しており、短期でも中長期でも物色妙味の大きい価格水準と評価しています。今後はむしろ、財政協議の進展を受けての他資産価格上昇が金相場にポジティブに作用してくるでしょう。

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