中国の天然ゴム輸入関税を引き下げで、どうなる?

中国商務省は17日、780品目以上を対象に2013年から輸入関税を引き下げる方針を発表しました。

この対象には天然ゴム(RSSとTSR)も含まれており、RSSの場合だと1トン当たり1,600元(約256ドル=2万1,500円)の最高税率が、1,200元まで引き下げられることになります。正確には20%が最高税率になる可能性もありますが、現在の価格水準だと1トン当たりで400元(約64ドル)の減税とみて良いでしょう。

17日時点のタイオファーは3,200ドル/トンであり、現行価格を前提にすれば来年の中国勢は今年よりも2%ディスカウントされた価格での調達が可能になる計算です。このため、中国の天然ゴム輸入量拡大に対する期待感も指摘されています。

今年は、中国国内の天然ゴム価格が海外と比較して割高になっていることが、末端需要と比較して過剰な天然ゴム輸入を促す動きが観察されましたが、来年は更に中国勢の海外産天然ゴムに対する依存度が高まる可能性があります。また、中国国内の天然ゴム農家へのダメージも警戒すべき状況にあり、少なくとも産地相場に対してはポジティブな動きと評価できます。

ただ、中国が上海取引所認証在庫に象徴される過剰在庫を抱えていることを考慮すると、こうした政策変更に過大な期待はすべきではないでしょう。今回の税率引き下げは、中央経済工作会議で中国共産党が打ち出した内需拡大方針に沿った動きですが、減税効果が出てくるのは末端需要回復で過剰在庫が解消された後になりそうです。

以上のような思惑が、上海ゴム先物相場が特に目立った反応を示していない理由と考えています。そして、これは東京市場も同様であり、ドル/円相場主導の売買が続く可能性が高いでしょう。

今年は、インドの金輸入関税引き上げが同国の金需要に大きなダメージを与えましたが、今回の中国政府の決定で天然ゴム需要を盛り上げるには、依然として大きなハードルが存在しています。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事