円建てに続き、ドル建てパラジウム相場も9月高値を突破しています

NYパラジウム先物相場は、12月10日の取引で高値が706.00ドルに達し、南アフリカの鉱山ストライキや量的緩和第3弾(QE)導入を背景に記録された直近高値705.80ドル(9月14日)をついに上回りました。昨年10月以降は600~700ドルをコアレンジとした取引が続いていますが、今年2月と9月に続いて同レンジをブレイクできるのかが試される局面になっています。

他貴金属相場との比較でもパラジウムの地合の強さは顕著ですが、直接のきっかけは11月13日に英ジョンソン・マッセイ(JM)社が発表した需給報告で、パラジウム需給の逼迫リスクが再認識されたことでしょう。

同報告では、2012の需給バランスは91.5万オンスの供給「不足」とされ、前年の125.5万オンスの供給「超過」から完全な逆転が実現しました。

その背景としては、需要が前年比+127.5万オンスの972.5万オンスまで回復した影響もありますが、マーケットで注目されているのはロシアの政府在庫売却が前年の77.5万オンスから25.0万オンスまで落ち込んだことです。同在庫からの売却は10年時点で100.0万オンスありましたが、僅か2年で4分の1まで縮小した形になります。

しかも、同政府在庫は今年の売却でほぼ枯渇した可能性が指摘されており、パラジウム需給は主要供給先の一つを失うことが確実視されています。ロシア国内の新産出、南アフリカの大規模増産が難しい以上、需要が08年や11年型の落ち込みとならないことを前提にすれば、13年も今年と同様ないしはそれ以上にタイトな需給バランスが続く見通しです。

この辺の見通しは、既に数年前から繰り返し指摘されていたことであり、特に目新しいものではありません。ただ、いよいよロシアの政府在庫売却打ち止めというタイムリミットが近づいていることが、パラジウム相場をプラチナ相場に対してアウトパフォームさせる原動力になるでしょう。600~700ドルのコアレンジは上方ブレイクする方向でみています。

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