南アのスト終結でも弱気になれないプラチナ相場

11月15日に、白金生産最大手アングロ・アメリカン・プラチナ(アムプラッツ)がスト終結を確認し、南アフリカ白金鉱山の操業環境は漸く正常化に向かっている。この報を受けて白金相場は一時的に売られる場面もみられたが、1,550ドル水準で下げ止まり、足元では再び1,600ドル台前半まで値位置を切り上げている。直近高値(1,734.50ドル)は依然として大きく下回っているが、少なくとも「スト終結=白金相場の値崩れ」という構図は否定されている。

その最大の要因は、スト終結の余波が今後も続く可能性が高いことだろう。確かに、スト終結によって短期的には操業を停止していた鉱山からの白金供給は再開される見通しになっている。しかし、南アフリカの鉱山部門が抱えるリスクが顕在化する中、白金生産各社は生産計画の見直しや不採算鉱区の閉鎖を迫られており、当面は従来の生産水準を回復するのが難しいと見られる。

アムプラッツの親会社アングロ・アメリカンでは、株主からの責任追及で最高経営責任者(CEO)が辞任に追い込まれている。こうした動きを見て、鉱山会社の経営者はどうしても南アフリカの操業リスクに敏感にならざるを得ず、同国の白金生産環境は長期にわたる低迷を強いられる可能性が高くなっている。

加えて、全国鉱山労働組合(NUM)は、労働者側は一連の交渉結果に必ずしも満足しておらず、今回の安定は90日程度しか続かない可能性さえも警告している。また、賃上げ容認で生産コストも切り上がっていることも重要である。

英ジョンソン・マッセイ社は、13日発表の「Platinum 2012 Interim Review」において、13年も供給量が大幅に増加することはないとの見方を示している。仮にこうした見通しに反して大規模増産が可能なシナリオが存在するとすれば、それは南アフリカの操業リスクを相殺できるだけの白金相場高騰ということになるだろう。いずれにしても、白金価格は水準切り上げが要請されよう。

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