上海取引所の天然ゴム認証在庫が急増している理由

上海期貨交易所の天然ゴム認証在庫は、国慶節の週(10月5日まで)を挟んで15週連続の増加となり、2010年3月12日の週以来の高水準に達している。これは、前年同期の3倍以上の水準になる。

特に直近の11月23日の週は前週比+2万3,650トンの9万0,325トンと、1週間の増加幅としては少なくとも2003年以来で最大に達している。これは、明らに異常な数値である。在庫保管地域別で見ると山東地区のみで前週比+1万5,480トンとなっており、主に消費地相場が積み上がっていることが確認できる。生産地である海南や雲南地区の在庫はほぼ横ばいであり、何らかの人為的な力が働いたとみるべきだろう。

末端需要の弱さを反映した在庫積み増し圧力との見方もあるが、需要家の買い付け停止のみでは実現できない増加幅であり、それはサブ要因に過ぎないと考えている。

マーケットではそれよりも、産地相場と上海相場とのスプレッドを利用した裁定取引の可能性が指摘されている。すなわち、上海相場の価格は産地からの輸入諸経費等を考慮に入れても割高な状態にあることで、受け渡し目的で生産地での買い付けが膨らみ、それが認証在庫に計上された可能性が高い。

こうして急増した認証在庫が短期間で取り崩されれば、大きな問題はない。

ただ、取引所在庫が8月上旬から一貫して増加していることを考慮すれば、その可能性は低いだろう。今後も中国は末端の実需と比較して過剰在庫を抱えた状態が続く見通しであり、需要家の調達価格に対するディスカウント圧力は継続する可能性が高い。円安要因で東京ゴム相場は戻り歩調を形成しているが、本格的な上昇トレンド形成のハードルは依然として高い。

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