ゴムは200円への接近が売り場!?

 東京ゴム先限は先週8日に194円70銭まで上昇し、3月15日の195円80銭、3月5日の195円90銭に接近したものの、それぞれの高値を抜くことは出来なかった。このため、10日には191円まで下げたものの、その後は下げ渋って安値から戻るなど、揉合の様相から抜け切れないでいる。

 さて、目先の相場がどう動くか。ここで190円台を切れないと再び反発へと転じ、195円台を抜いて198円(2月6日)にチャレンジする可能性が無いとはいえない。

 つまり、目先的には再度、戻りを見せる展開が予想されるが、かといって押目買い基調に変わって、200円大台に乗せるとは思えない。仮に200円大台に戻っても一時的であり、そうした高値は弱気筋の売り攻勢を浴びて急反落する恐れもあると見る。

 というのも、需給面では世界最大の天然ゴム生産国であるタイは季節的な増産期を迎えるからだ。昨年のタイの月別生産高を見ると、1月44万8,300トン、2月40万7,800トン、3月39万6,800トン、4月26万1,000トン、5月29万3,100トン、6月33万4,300トン、7月37万8,000トン、8月45万0,200トンとなり、秋に向けては毎月45万トン前後の生産量をキープしている。

 つまり、タイの天然ゴム生産量は4月をボトムに月を追うごとに増産され、供給過剰の季節に移行するのが例年だ。

 それだけではなく、今年1~3月にタイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国が輸出を削減(35万トン)したが、タイの現物相場は下げ渋るのがやっとで、反発することが出来なかった。このため、市場の一部には、『生産3ヵ国が本当に輸出削減割当を履行したのか』といった不信感を強める向きも少なくない。

 また、タイを中心にインドネシア、マレーシア、ベトナムなどが、いわゆる、天然ゴムのOPEC(石油輸出国機構)版創設の準備を進めていると伝えているが、3ヵ国の輸出削減も満足に出来ないなかで、果たして、天然ゴム生産国によるOPEC版生産割当が可能かどうかだ。

 1~3月の3ヵ国による天然ゴム輸出削減にしても、とにかく、それを監視するシステムも無いのだから、抜け駆けする生産国が出ても不思議ではない。

 本当にタイ、インドネシア、マレーシアの3ヵ国が1~3月で35万トンの輸出を削減していれば、市況はアップするはずで、そうでなければ、『世界の天然ゴム需給が想像以上に供給過剰になっている』と見るしかあるまい。

 上海のゴム在庫は5月4日現在で45万1,848トンまで増加し、一方の東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫も4月末現在で1万3,711トンと1万4,000トンに迫っている。

 東京ゴムの当限と先限の順ザヤ幅が15円前後に拡大してきたことは、やはり、在庫の重圧によるものといえる。

 当面の東京ゴムは今一度買い上げられる可能性があるとはいえ、200円近い高値が出るようであれば、そこが売りチャンスと見ることが出来そうだ。
 

 

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