ドイツで、NY連銀保管の金準備が本物なのかが心配される

余り一般的には話題にならなかったが、先週の金市場では興味深い動きが見られた。すなわち、ドイツの連邦会計検査院が、ドイツ連邦銀行(中央銀行)が海外に保有する金準備について、検査を行うことを求めたのである。

中央銀行の金準備に関しては機密性が重視されるため、詳細な情報が明らかにされることは殆どない。ただ今回の騒動を受けて、ドイツ連邦銀行は1,036をドイツ連邦銀行内に保管する一方、1,536トンをニューヨーク連銀、450トンをイングランド銀行、374トンをフランス中央銀行で保管していることを明らかにしている。

検査院は、海外保管の金準備を一度ドイツ国内に持ち帰り、溶解検査等を行うことを求めている。ここからは、金準備の単純な保管方法だけでなく、他の金属等に入れ替わっている最悪のリスクまでも警戒していることは明らかである。

ドイツ議会等では特に大きな問題にならなかったが、ドイツ連邦銀行は検査院からの要請に応える形で、年間50トンの金準備をニューヨーク連銀からドイツに移送して品質検査を行うことを3年間実施する方針を示している。すなわち150トン相当の金準備について、その真贋が検査される可能性が高い。ニューヨーク連銀に保管されている金準備の1割にも満たない数量であるが、これまでは問題にならなかったことが話題になっていることには注目すべきだろう。

昨年はベネズエラがイングランド銀行に保管していた金準備を自国中銀に取り返すレパトリエーションを行ったことが話題になったが、世界第二位の金準備保有国であるドイツでも、金準備を海外に保管し続けるリスクが警戒されているのだ。

従来、このようなニューヨーク連銀保管の金準備喪失リスクに関しては、陰謀論的な取り扱いしか行われてこなかった。しかし今回のドイツ連銀の金準備を巡る議論は、通貨価値の毀損が進む中で、最後のハードカレンシーとしての金(GOLD)を再評価する動きが強くなっていることを象徴する動きと評価している。

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