米農務省11月需給報告の見方を解説します(トウモロコシ編)

<期末在庫下方修正の意味>
11月9日、米農務省(USDA)から11月需給報告が発表された。トウモロコシを例に、どのようなポイントに注目すれば良いのかを考えてみよう。

まず注目したいのは、需要と供給のバランスを見る指標になる期末在庫だ。2011/12年度の場合、前月の8.66億Buから8.43億Buまでの下方修正となり、期末(=12年8月末)に向けての需給見通しがタイト化方向に修正されたことが確認できる。

ここで注意したいのは、期末在庫は前月との比較と同時に、事前予測との違いにも注目する必要があることだ。例えば、ダウ・ジョーンズ集計の事前予測を紹介すると、今月は8.01億Bu(レンジは6.73億~9.00億Bu)となっており、「予想されていた程に大幅な下方修正ではなかった」とネガティブに評価する余地も存在することが確認できる。

<在庫下方修正を分解して考えると>
では、なぜ今月の期末在庫見通しは下方修正されたのだろうか。「供給項目」と「需要項目」に頭を分けて考えてもらいたい。

まずは供給項目であるが、生産高見通しが前月の124.33億Buから123.10億Buまで下方修正されたのが目を引く。米国産の収穫はほぼ完了したが、予想されていたよりも作柄が悪かったことを反映したものだ。実際、イールドは前月の148.1Bu/エーカーから146.7Buまで下方修正されている。

一方、需要項目では飼料用需要が1.00億Bu下方修正されていることに注目したい。食品・種子・工業や輸出需要見通しの下方修正は一服したが、ブロイラー向け需要の先行き不透明感が、下方修正の理由として指摘されている。

供給が1.23億Bu下方修正(=在庫減少要因)され、需要が1.00億Bu下方修正(=在庫増加要因)された結果、期末在庫はそのギャップである0.23億Bu下方修正されることになる。これが、冒頭で紹介した「前月の8.66億Buから8.43億Buまでの下方修正」という文章の意味である。

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