週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比0.66ドル安の60.27ドル、ブレント原油は0.06ドル安の63.79ドルとなった。

 前週末2日の海外原油市場は、前日にトランプ米大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入制限発動の方針を表明したことに対してEU、中国等が反発し、貿易戦争に発展するとの懸念からリスク回避ムードが強まり株が続落、原油もつれ安となっていた。その後は株の反発もあり、原油もプラスサイドまで切り返したが上値は重かった。

 週明け5日は、先週の流れを引き継ぎ序盤は軟調な推移が続いていたが、リビアでの生産障害の発生、リスク回避姿勢後退により株が大幅に切り返したことで原油も反発する流れとなった。また、国際エネルギー機関(IEA)が今後5年で米国の原油生産が日量1200万バレル超まで拡大し、世界最大の産油国になるとの見通しを示したが、OPECが大幅に生産能力を引き上げられないとの見通しもあり、あまり下げ材料視されなかった。翌6日は、北朝鮮が非核化に向けた対話の意向を示したとのことでリスク選好の動きから株高、原油高となっていたが、EIAが2018年の米原油生産予想を日量1070万バレルと前月から上方修正されたことが重しとなり、原油は上げ幅をほぼ消す展開となった。その後、API在庫統計で原油在庫が予想以上の大幅増加となったこと、米国の輸入制限に反対の立場を示していた国家経済会議のコーン委員長が辞任との報が伝わると再び米保護貿易へ懸念が強まり、リスク回避の動きから株安、円高が進行したことも圧迫材料となり、一段と下落することとなった。翌7日は、EIA在庫統計は概ね予想通りで原油在庫は240万B増加にとどまった。日量2,000万Bを超える製品需要もあり、発表直後は買われる場面もあったが、原油生産が過去最高を更新し増え続けていることが圧迫材料となり、次第に売られ出し、大幅な下落となった。8日は、前日のEIA在庫統計において米原油生産の拡大が確認されたことが材料となって軟調な推移が続く中、ECB理事会では来年のインフレ見通しの下方修正、総裁会見での慎重な姿勢などからユーロ安、ドル高が進行し、原油は下げ幅を拡大した。

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