菱刈鉱山で新たな金鉱脈発見、日本は現役の産金国です

住友金属鉱山は10月9日、菱刈鉱山(鹿児島県)において、「現在採掘中の鉱体の株にも有望な鉱体が連続していることが確認されたため、今後この下部鉱体を新たに開発することを決定」したと発表した。

菱刈鉱山は現在も商業規模で操業が行われている国内唯一の金鉱山である。1985年の出鉱開始以降で累計194.1トン(11年末時点)の金を産出しており、現在も年間7.5トンが産出されている。

この菱刈鉱山は地下に温泉水を伴うため、水位を海抜マイナス50メートルまで引き下げて採掘を行っているが、最近の調査でその更に下部にも鉱脈が続いている可能性が高いことが判明しており、更に水位を下げれば約30トンの金量を獲得することが期待されると報告されている。

12年11月に工事開始、18年に採掘開始予定となっているため、最終的な金額ベースでの価値を把握することは難しい。ただ、仮に現在の1グラム=4,500円水準で計算すると、その価値は1,350億円相当に達することになる。菱刈鉱山は1トン当たりの金含有量が約40グラムと極めて高品位(通常は3~5グラム)であり、投資総額が約32億円と予定されていることと比較しても、極めて大きな規模であることが確認できよう。

ちなみに、9月に中国CITICがベネズエラ政府と共同開発で合意した世界有数の金鉱山とされるLas Cristinasの埋蔵量は530トン前後と推計されている。

今回の菱刈鉱山の下部鉱体開発が年間産金量の増大を意味するのかは別問題であり、産出ペースそのものは何ら変わらない可能性もある。ただ、日本にもこのような有望な金鉱山が存在していることは把握しておきたい。佐渡金山、石見銀山は16~18世紀にかけて世界最大と言われ、特に銀に関しては当時の銀本位制を供給面から支える主役だった可能性が高い。最近の日本の金供給というと電子機器や宝飾品のスクラップ供給ばかりが注目され易いが、このような優良な金鉱山も現役で存在し続けているのだ。

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