今年度のコメ相場は割高感是正に向かう

東京コメ先物相場は、1万4,500~1万5,000円のレンジで上値の重い展開が続いている。緩やかな下値切り下げ傾向が続くも、本格的に値崩れを起こすにも至っていない。4月9日以来の安値を更新しているが、出来高・取組高ともに低迷状態が続いており、積極的に仕掛けるムードにもない。期先限月は関西取引所への移管対象になることで、敢えて積極的に売買を仕掛ける必要はないとのムードが支配的。

農林水産省が9月26日に実施した輸入米入札では、2万5,000トンの入札枠に対して、応札が3.6倍の9万0,178トンに達したことが明らかになった。東日本大震災を受けての混乱でコメ相場は水準を大きく切り上げたが、安値米に対する需要の受け皿として、外国産米が一定の役割を果たしている。従来の加工や飼料用に加え、外食産業からも引き合いが強くなっており、消費者が昨年に続く高値水準に拒否反応を強めていることが確認できる。

小売店での新米商戦も好調とは言い難い。6月に発表された総務省の家計調査によると、昨年1年間に1世帯当たりのパンを購入した金額が、コメを買った金額を初めて上回ったことが明らかになった。コメ価格の高騰は更にコメ離れを加速しかねず、価格水準を引き下げる必要性が高まっている。

農林水産省の主食米需給調査でも、需給動向指数(DI)が現状判断で前月比-14の58、3ヶ月の見通し判断で-18の40となっている。価格に関しても、現状判断こそ+1の78になったが、3ヶ月見通しは-14の50となっており、今後の需給緩和と価格低下を見込む向きが多いことは明らかである。

10月1日からはコメに含まれる放射性セシウムの基準が従来の暫定規制値の5分の1に厳格化されるが、ここで目立った混乱状況が発生しなければ、コメ相場は売られ易い地合に変化がないだろう。記録的な猛暑で九州や東北地方など一部の作柄が悪化したが、全国的には豊作環境にあり、特に値位置を切り上げる必然性は見出せない。

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