先週の原油相場急落は、メキシコのヘッジ政策の可能性

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、メキシコは2013年の原油売却価格を1バレル=80~85ドルでヘッジした。昨年の場合は、12年に2億1,100万バレルを85ドルで売却する権利となるプット・オプションを購入したが、今年は若干契約形式を変えてプット・スプレッドでの契約になった模様だ。

これは、従来よりも低コストでのヘッジが可能になる一方、WTI原油が60ドルを割り込む事態になればヘッジができなくなるものであり、メキシコがWTI原油の60ドル割れはない(あっても一時的)との見通しを有していることが確認できる。

ヘッジ対象は2億バレルと今年よりも少なくなっているが、メキシコの産油量は日量255万バレル、輸出は135万バレルであり、産油量ベースで78日分、輸出量ベースで148日分がカバーできることになる。

公式な発表がないので推測の域は脱しないが、08年のリーマン・ショック後にみられた50ドル台を割り込むような急落リスクは限定的と評価していることが窺える。09年のWTI原油平均価格でさえ62.1ドルであり、60ドルであれば防衛できると考えたのだろう。また、産油国の予算計画では、概ね100ドル前後の原油価格が想定されているため、そこまでの急落となれば、リーマン・ショック後と同様に石油輸出国機構(OPEC)やカナダなどの原産対応によって価格が支持されるとの思惑もあると考えている。

メキシコが見ている13年の原油価格は、依然として高い。そして、17日の原油相場が短時間で急落した背景には、このメキシコのヘッジ政策に絡んだ売買の影響が指摘され始めている。

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