ゴムは完全にこわれた相場

 東京ゴム先限は17日に193円50銭まで下落したあと反発したが、19日の199円90銭で戻り一杯、そこから再び下げて20日には194円80銭へ水準を下げた。当面は反発しても200円がカサになるのか、それとも、下げ幅の3分の1戻り、つまり、207円がらみまでの反発があるかどうかポイントになる。いえることは、10月17日の193円50銭で安値出尽し、9月27日の219円10銭、あるいは9月6日の234円70銭の高値を取りに行くエネルギーは無いと見る。

 というのも、6月7日の安値178円80銭から9月6日の234円70銭までの上げ幅が55円90銭、それに対して、今回の下げ幅が41円20銭に達しており、これだけ下げた相場は完全にこわれた相場で、基調は戻り売りと見るべきだろう。

 戻り売りと判断した理由はテクニカル面だけではなく、タイの天然ゴム供給過剰が背景にある。これは、タイが季節的な増産期に移行したのに加え、RAOT(天然ゴム市場介入会社)のセントラルマーケットでの買い付けが途絶えたためだ。

 RAOTはタイの輸出業者5社とタイ政府機関のあわせて6社が、それぞれ2億バーツ、6社で12億バーツ(日本円で41億円弱)の資金でセントラルマーケットに市場介入、天然ゴム価格を下支える役割を果たしてきた。

 ただ、輸出業者の一部には2億バーツの資金を拠出しなかったり、協力的でない輸出業者もあったこと、また、12億バーツの資金で買い上げられる天然ゴムはせいぜい2万3,000トンほどといい、市況にインパクトは無い量だ。

 それでも、RAOTのセントラルマーケットでの買い付けが途絶えたこと、一方で季節的な増産期でタイの現物市場では供給過剰が表面化しており、それを表すようにタイRSS3号のオファー(タイ・ゴム研究所調べ)は9月27日のキロ当たり180セントから10月19日には165セントに下落、その下げ幅は円換算でキロ当たり17円ほどに達している。

 また、こうしたタイの事情を嫌気して、シンガポールRSS3号期近は10月17日にキロ当たり155.90セントまで下落し、9月6日の高値203.20セントから47.30セントも暴落した。円換算でキロ当たり53円40銭の下げは、東京ゴム先限の下げ幅41円20銭を上回っている。

 それだけではなく、シンガポールRSS3号期近は前に述べた通り10月17日に155.90セントまで下げたが、これによって、7月4日と6月22日の安値165セントを約10セントも下回ってしまった。これは、2016年9月1日の154セント以来の水準だ。

 2016年9月1日は東京ゴム先限が152円10銭、上海ゴムの中心限月はトン当たり1万2,000元まで水準を下げたことを思うと、現在の東京ゴム先限の200円弱はいかにも割高と見ることが出来よう。

 東京商品取引所への10月後期の検品申請は184枚(920トン)だったが、11月から12月に向けては多くの検品申請が予想され、期近はサヤ滑りを余儀なくされそうだ。

 結論は東京ゴム先限で200円を突破しても一時的、場合によっては200円がカサになる恐れもある。当面は180円目標だが、期近に回るとサヤ滑りが予想されるので、下げ幅は思った以上に大きくなるはず。
 
上海ゴム週間足1020
 

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