マーケットの風向き変わる(NY金)

 10月の衆院選で与党が勝利し、共産党大会で習近平主席が、来年3月のロシア大統領選挙でプーチン大統領が、それぞれ国内での足元を固めてくれば、2018年4月にかけて、米国主導の軍事作戦を中国・ロシアが黙認すると言う格好で実施される可能性は高まるだろう。習近平主席が昨年、国防部の「八一大楼」に集結した人民解放軍の幹部たちを前に述べた「21世紀は、陸・海・空・天・電の5軍の戦いになる」との発言が、具体化するリスクが徐々に迫っている感触だ。電撃的な和解シナリの可能性も残るものの、金の安値を売り込みにくい地合いは継続しそうだ。

 また、米財務省は10月中旬に半期為替報告書を発表する。16日には日米経済対話も予定されており、一方向的なドル高・金売りには動き難いスケジュールだ。イエレン議長の再任がなければ、政策の継続性にも変化が出る可能性が強い。

 さらに、米政府は3ヶ月ごとにイランが核開発合意内容を順守しているかを判断し、議会に報告するが、早ければ12日にも、トランプ大統領がイランに関する包括戦略を発表する模様。包括戦略では、トランプ大統領が核合意を認めない姿勢を示し、イランの精鋭部隊である革命防衛隊を「テロ組織」に指定する可能性も指摘されている。北朝鮮リスクに加えて、中東の地政学リスクが浮上してくる可能性にも注意したい。

 原油価格も1月高値を起点とした下降チャネルを上抜き、6月安値を起点とした上昇チャネルを新たに形成し始めている。北半球最大の需要期に向けて、ヒーティングオイルを含む留出油の在庫の減少が続いている点にも注意したい。例年のこの時期は、冬場の需要に向けて製油所は得率(原油に占める各製品の収率)を調整して、ヒーティングオイルの在庫積み増しに動くが、それが出来ていない。厳冬になれば、在庫の積み増し遅れがはやされるだろう。このことも金価格にとっては、支援要因となる。2016年12月安値を起点としたNY金の上昇チャネルは継続見通しだ。
 
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