ハリケーン特需や軍事的特需から増える天然ゴム消費

 世界最大の自動車生産と販売を誇る中国では、8月の新車販売台数が前年同月比5.3%増となり、6月以降3カ月連続で前年実績比プラスとなった。8月の中国販売台数は218万6000台だった。これに対し、8月の米新車販売台数は148万3000台で前年同期比は1.9%のマイナス。事前予想ではプラスに好転するのではないかと期待されていたが、今年に入ってから8カ月連続の前年実績割れを強いられた。

 米国自動車市場では買い替え需要が伸び悩んでいる。背景には米連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和を止め、利上げ政策へと舵取りをして以降の景気回復の減速がある。米国における株価の上昇傾向基調維持は金融市場の好調を意味するが、新車販売台数の不調は実態経済の回復の遅れを示している。参考までに12日のNYダウは2万2118ドル台まで上昇し、約1か月ぶりに終値としての最高値を更新した。ナスダック総合指数も終値として最高値をつけた。

 しかし、大型で勢力の強いハリケーン「ハービー」が8月下旬にテキサス州に上陸した影響で販売は一時的に下振れしたものの、水没などで20万~数百万台規模の車に影響が及んだ可能性があり、今後は買い替え需要が膨らむ見通しとなっている。米自動車アナリストらによると、ハリケーン被害の状況が安定すれば、新車販売台数が大きく伸びるとともに在庫問題が解消される可能性があるとも指摘されている。

 実際、2012年に発生したハリケーン「サンディ」がもたらした経済の損失規模は最大で500億ドルにのぼると試算されているが、ハリケーンに見舞われた翌月のニューヨーク地区の新車販売台数は49%急増している。ニューヨーク界隈で破損した車両はおよそ25万台にのぼったことが背景にある。今回のハービーによってヒューストンでは乗用車、トラックが30万~50万台が被害にあった可能性があり、先のサンディの被害にあったケースと同じような特別な需要が膨らむことが考えられる。

 このため、10月以降は米国の新車販売台数が前年比プラスへ陽転する公算が強く、中国と米国の2大自動車大国の新車装填用のタイヤ向けとしての天然ゴム消費が拡大する期待がかかる。
 
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