天然ゴム市場への協調介入は不発か?

8月29日、タイ、インドネシア、マレーシアの3カ国による天然ゴム市場への介入計画が、10月1日から実行に移されることが明らかになった。15日の合意形成から2週間が経過したが、漸く介入スキームが明らかになっている。ただ、天然ゴム市場の反応は必ずしもポジティブとは言い難い。

輸出制限で30万トン、老木の植え替えで15万トン、合計で45万トンの供給削減計画は、需給に対するインパクトとしては決して小さいものではない。中国の月間輸入量の2~3ヶ月分に相当する規模であり、短期間に集中的に実施されれば、一定の効果は得られよう。しかし、実際の輸出制限は10月1日とその開始時期が余りに遅いこと、しかも当初の3ヶ月はその60%のみを消化する計画となっているため、需給引き締め効果が疑問視されている。

本来は、リーマン・ショック後と同様に最低輸出価格の設定などが効果的だったと考えている。しかし、生産コストが相対的に低いインドネシアやマレーシア当局が必ずしも介入に積極的ではないため、このような曖昧な政策対応に留めざるを得なかった模様だ。

そもそも、産地勢はこうした協調介入の効果を疑問視しており、産地相場のボトム確認が先送りされている。こうした中、消費地相場主導の上昇圧力は限定的にならざるを得ないだろう。

介入による相場押し上げが失敗に終わりつつある以上、今後は再び実体経済に市場の関心が集まることになる。しかし、1日に発表された8月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は前月の50.1から49.2まで低下し、昨年11月以来の50割れとなっている。3日のLME銅相場は追加刺激策への期待感から上昇したが、天然ゴムの市場環境は厳しい状況と言わざるを得ない。

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