週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比0.88ドル安の46.94ドル、ブレント原油は同0.25ドル高の52.73ドルとなった。

 前週末8月25日の海外原油は大型ハリケーン「ハービー」の影響による米経済への打撃が警戒され軟調に推移するも、イエレン議長の講演を受けてドル安推移したことが下支えとなり小反発した。

 先週は大型ハリケーン「ハービー」の影響で製油所の稼働が停止しており、原油の需要後退が懸念され下落する場面も見られたが、原油生産への影響や製品の急伸などが下支えとなり週末にかけては急速に買い戻される動きとなった。週明けから週半ばにかけては、製油所の多くが稼働を停止していることから、米原油在庫に積み増し圧力がかかることが嫌気され反落した。ハリケーンの影響で停止した製油能力は米国全体の15%超で、日量245万バレル分の原油消費がストップした形となっている。また、ハリケーンにおける被害額は480~750億ドルに達する見込みで、米経済へ与える打撃も原油相場を押し下げる一因となった。ただし、期近以外の限月では原油生産量の減少などが好感され下値は限定的だった。30日に発表されたEIA統計では原油在庫が539.2万バレル減少と予想以上の減少となったが、ハリケーンの影響を加味する前の統計とあって特段材料視されず、反対に来週以降の原油在庫増加が警戒された。週末にかけては石油製品の供給不安からガソリンが急騰すると、それに続く形で原油も大幅反発となった。

 今週の原油相場は戻り売り優位の展開を予想する。ハリケーンの影響で原油精製がストップしており、来週以降の原油在庫の積み増しが予想されるほか、ハリケーン被害による米経済への打撃を考えると原油消費自体の落ち込みも懸念される。製油所の復旧に関しては、過去にハリケーンで停止した事例を見ると、完全に回復するには50~100日程度かかるとみられ、原油消費が回復するにはある程度時間がかかりそうだと思われる。ただし、ガソリンなど石油製品の地合いが強く、上昇が止まらないようであると原油も続く形で買われる可能性があるため、安値での突込み売りは避け、吹き上がったところでの戻り売りを推奨したい。
 
NY原油チャート

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