東京金はレンジを上抜け、一段高へ

 NY金が上昇基調を強めている。21日、トランプ大統領が、メキシコ国境の壁建設予算を確保できない場合には政府機関閉鎖も辞さない構えを示したことで、トランプ政権の運営能力に懐疑的な見方が広がった。24日から3日間の日程で米ワイオミング州ジャクソンホールで金融シンポジウムが開催されたが、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は25日の講演で、トランプ政権や与党共和党が目指す金融規制改革は「緩やかに取り組み、大手金融機関のリスク対応強化は維持すべきだ」と表明した。

 しかし、保有資産縮小や追加利上げ時期など金融政策には言及しなかったため、FRBは利上げを急がないとの見方が強まった。また、同日行われたドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は講演で、量的緩和政策は機能しておりユーロ圏の景気回復は定着していると発言したが、ユーロ高対策については言及しなかった。これを受けて、為替市場ではドル安・ユーロ高が進行し、ドル建て金は割安感が強まり一時1301ドルまで上昇した。

 週明け28日は前週の流れが継続し、1315.30ドルで引けた。そして29日早朝、北朝鮮が1発の弾道ミサイルを発射した。ミサイルは日本上空を通過し、北海道襟裳岬先の太平洋上に落下した。これを受けて、リスク回避の金買いが強まり、29日の電子取引ではおよそ8ドル高の1323ドル台に上昇した。

 NY金は長らく上値抵抗線となっていた1300ドルをブレイクし、新たな価格帯に浮上したと言えるだろう。米国の政治不安、金利引き上げ見通しの後退によるドル安や、地政学的リスクの高まり等から、NY金は1350~1400ドルのレンジに向けて堅調に推移していくと予想する。
 
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