ゴムの市場環境は強気有利

 東京ゴム先限は8月17日にキロ当たり220円30銭まで上昇したあと反落したが、それでも翌18日の213円60銭で下げ止まり、底固い動きを維持している。相場の先導役である上海ゴムの中心限月(2018年1月限)も17日にトン当たり1万6,990元まで上昇したが、翌18日に1万6,110元まで下げたあと、これを下回らず、先週末の25日には1万6,935元と17日の高値にあと55元に迫った。

 これを一気に抜くと強気筋が攻勢をかけ、今年4月5日の1万7,220元、3月20日の1万8,320元が目標になるところだったが、それはならずで、多少時間をかけながら1万7,000元から1万8,000元台へと水準を上げる可能性が強い。

 というのも、中国の大連及び上海市場では原料炭や鉄筋など黒色商品に投機資金が流入、取引所が証拠金や手数料をアップして規制強化に乗り出している。しかし、こうした規制はモノの値上がりで損失を受けている売方にダメージを与えるもので、踏みを催促する規制といえる。

 しかも、そう簡単に投機筋が商品市場から撤退するとは思えないし、その投機筋は規制のかかっていない商品に資金を移動したり、安い商品に資金を向けたりするはずで、中国の商品価格は引き続き波乱、時にして、急騰する展開が予想され、これが上海ゴムにプラスに働くものと思われる。

 ゴム独自の材料も強気を支援する。具体的には、『世界と中国の天然ゴム業界レポート2017~2021年』によると、2016年の世界天然ゴム生産量は1,240万トン、一方の消費量は1,260万トンで20万トンの供給不足。この傾向は今後も拡大して2021年には70万トンの供給不足になると伝えている。

 また、9月12~15日にはタイで天然ゴム主要生産国(タイ、インドネシア、マレーシア)が会議を開き、天然ゴムの価格アップについての市況対策を協議する予定で、輸出削減策を実施する可能性もある。3ヵ国が減産にまで踏み込んだ市況対策を実施すれば相場には強いインパクトがあるが、これにはインドネシアが賛成しないだろう。

 いずれにしても、少なくとも3ヵ国会議の結果が出るまでは、市場も売り控え姿勢が続くはずであり、値頃感で売るのはリスクがあるといわざるを得ない。

 インドネシアではこれから減産期に移行するなかで、シンガポール市場では、中国系のディーラーが売り込んでいる形跡があるといわれ、今後の材料次第では売り込んだ向きの踏みを誘うことも予想される。

 昨年は秋から本格上昇相場を演じたが、今年もそうなることを期待したいところ。
 
上海ゴム週間足
 

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