銅やアルミなど産業素材の上昇がゴムを押し上げている

 シェールオイルの新エネルギーの台頭によりWTIは上値重い状況を余儀なくされている。シェールオイルの生産コストは数年前まではバレル当り70~80ドル前後と推定されていたが、掘削技術の進歩や設備投資金回収に伴うコスト平準化などにより最近では同40~50ドル前後まで下がってきていると見られている。このためWTIは50ドルまでが上値の限界で、逆に先安観が底流している。コモディティ見通しで定評のあるゴールドマン・サックスは、今後のWTIは40ドル割れもありうるとの悲観的な見方を唱えている。

 原油相場との連動性の高いゴム市況にとって、この原油の上値重い状況は目の上のタンコブである。別な角度では、原油安だけでなく米国の新車販売台数の低調ぶりもゴム市況にとってはマイナス要因。米新車販売台数は7月時点で今年1月からの連続した前年割れの記録を保持し、7カ月連続マイナスという悪い流れを断ち切れない状況に陥っている。自動車産業界において、世界第2位の米国市場の冴えない状態は、新車装填用のタイヤ消費、天然ゴム消費の減退につながっている。

 中国の景気減速に対する不安も軽視できない。中国国家統計局がまとめた7月の製造業PMIは6月の51.7から0.3落ち込み51.4となった。加えて、7月の中国工業生産は前年同月比6.4%増にとどまり6月の7.66%増から伸び率が大きく縮小した。消費動向を示す社会消費品小売総額6月の11.0%増から7月は10.4%増と伸び率が鈍化している。今年1~7月の不動産開発投資も減速気味である。

 このような状況を踏まえると、ゴムの市場にとってマクロ的な環境は決して良いとはいえず、需給ファンダメンタルズからすると、仮に、相場が今の値位置から顕著に下落したとしても容易に理由付けができる。

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