週刊石油展望

 先週末のWTI原油は先週比0.84ドル高の49.7ドル、ブレント原油は同1.02ドル高の52.86ドルとなった。

 前週末4日の海外原油は反発。前日の下落による値ごろ感と米雇用統計の結果が良好だったことを受けた株高に反応した。

 先週はWTIで48.5~50ドル程度のレンジ相場だった。7月24日の会合でナイジェリアが生産上限を設ける意向を示し、サウジアラビアは8月から輸出量を前年同月比日量100万バレル削減を決定したことから依然として下値は堅いが、ここ最近の動きの中ではかなり高値圏にあること、WTIで50ドル近辺では原油生産者のヘッジの売りが出やすいこと、米原油生産は増加傾向で今後も増える見通しが示されていることなどから上値も重い。

 7~8日に行われた産油国会合での声明文は各国とも協調減産を支持するという当たり障りのない内容であったが、事前に折り込まれていたためほとんど反応はなかった。8日には、火災で停止していたオランダの欧州最大級の製油所のトッパーを一部稼働再開させる見通しとの報があり、急騰していた製品価格が下落したことにより原油も売られた。9日の米在庫統計では原油が予想を上回って減少していたため大きく買われる場面があったが、ガソリン在庫の増加が示されレンジを上抜けることはできなかった。

 上述の産油国の生産量調整から底堅さは残るが、今週は保ち合い相場を下抜ける展開を予想する。今週の産油国会合のような生産調整に関するイベントは目先一巡し、高値圏にある原油価格が更に買い進まれる材料はない。ナイジェリアは生産上限を設ける方針とは言え、同国を含めOPECの国々は産油量を増やしている国が多い。また、トランプ政権の閣僚の相次ぐ辞任による政権不安、北朝鮮リスクの浮上、8/24から行われるジャクソンホール会議(今後の金融政策の方針が示唆されやすい)を控え、マーケット全体が調整局面の様相を呈している。そんな中、米の投機筋の買い玉はかなり溜まっており、夏休みシーズンの中上昇した場面は買い玉の整理が起こりやすいため、戻り売りスタンスを推奨したい。
 
NY原油チャート
 

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