ゴムは河北省の排ガス規制案を好感!?

 東京ゴム先限は8月2日の安値200円30銭から上昇へと転じた。キッカケは高値を走っている上海ゴムの中心限月(2018年1月限)がトン当たり1万6,000元を軽く突破し、東京ゴムの割安が顕著になってきたからだ。

 あらためて、上海ゴムの動きを振り返ると、安値が6月8日の1万2,215元、高値が8月10日の1万6,730元で、その上げ幅は4,515元、国内に換算すると1元=16円50銭で計算してトン当たり7万4,497円、キロ当たりで74円強になる。

 これに対して、東京ゴム先限の安値は6月7日の178円80銭、高値が8月10日の217円50銭で、その上げ幅は38円70銭に過ぎない。上海ゴムの上げ幅が約74円、東京ゴムの上げ幅が約39円だから、上海ゴムが35円も余計に上げた計算になる。

 なぜ、このような価格形成になったのか。それは、これまでの上海ゴムの中心限月は2017年9月限、それが最近になって2018年1月限が中心限月となり、それを東京ゴムが反映して動いている。

 あらためて、8月10日午後2時現在の上海ゴム9月限は1万3,150元(トン当たり21万6,975円、キロ当たり217円弱)、これに対して、2018年1月限は1万6,415元(同27万0,847円、キロ当たり270円85銭)となり、双方の値開きは3,265元(同5万3,872円、同53円87銭)に達している。

 つまり、上海ゴムの中心限月が2017年9月限から2018年1月限に替わったことでトン当たり3,265元も上ザヤ、キロ当たりで54円弱も上ザヤになったのだから、東京ゴムの1月限が超割安になっても当然といえる。

 これほど、上海ゴムのサヤが開いたのは、2017年9月限は2年前に生産された天然ゴムの供用が11月限で打ち切りとなるため、その圧迫を受けているのに対して、2018年1月限は中国国内の天然ゴム生産がストップ(12月から翌年2月までは端境期)され、供給が少なくなるからで、この点については前回の本欄でも述べたことだ。

 また、2017年9月限と2018年1月限のサヤが異常に拡大したのは、そのサヤ縮小を狙って9月限を買って1月限を売るポジションを取る向きが増えたものの、サヤの縮小どころか拡大してしまい、投機筋が9月限の買い玉を投げて1月限の売り玉を踏んだためだ。

 一時は上海市場では供用期限切れ現物が多く、2017年9月限が下げて2018年1月限もそれに足を引っ張られて安値をつけるかに見えたが、その逆となり、東京ゴムも含めて相場の流れが変ったと見ることが出来る。

 当面は割高の上海ゴムを売って割安の東京ゴムを買う“裁定取引”が活発化しそうで、東京ゴム先限も7月26日の高値218円70銭を抜くと、5月24日の236円70銭が視野に入ってくるものと思われる。

 上海ゴムの強気筋を勇気づけているのは、中国河北省で排ガス規制強化(案)なるものが新聞に発表され、産業用資材が減産される恐れから鉄鋼などが急騰、商品の全般高がゴムを押し上げた一面がある。

 タイ市場では、タイ天然ゴム庁と輸出業者(5社)が合わせて12億バーツの資金で、現物を買い上げているといい、9月15日の天然ゴム生産国会議(タイ、インドネシア、マレーシア)では輸出削減などの対策が予想されるなかで、少なくとも、8月一杯は弱気しにくい展開が予想される。
 
Sゴム日足0810
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事