意外に上昇している金相場

 2017年のマーケットも後半戦に入ったが、年初から直近までの主な商品、株価指数、為替を見ると、米国市場、東京市場共に金のパフォーマンスが意外に良好なことに気付く。金利を生じない金は、利上げ局面では投資対象から外されやすい。特に、NYダウが市場最高値を更新している現状ではなおさらだろう。それにもかかわらず金相場が株式指数と同程度に上昇している。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年に入って2度目の利上げを行い、バランスシートの縮小を決定した。年内に「あと1回」の利上げが想定されていることから、金相場には2重の意味で重石がかかることになった。欧州中央銀行(ECB)がテーパリングについて言及し、イングランド銀行(BOE、英中銀)が利上げを示唆した。7月12日にはカナダ中央銀行はあっさりと7年ぶりに利上げを行なった。

 しかし、NY金の軌跡を辿ると、7月4日に1204ドルまで下落すると、反発に転じている。7月12日に行われたイエレンFRB議長の議会証言では、2008年以降の量的緩和で買い入れた保有債券の規模圧縮について、「比較的早く始める」と述べたが、経済成長と物価安定に関しては「今後数年、緩やかな利上げが適切」との認識を表明し、物価上昇の減速が長引けば計画を見直す考えも示した。予想以上のハト派的な姿勢に加え、6月の消費者物価指数(CPI)が低下していたこともあって、年内の利上げへの実効性に疑問が高まり、ドル売りが強まった。これに加え、米国の政権運営に不信感が高まったこともリスクオフモードを高めた。トランプ大統領が公約した医療保険制度改革(オバマケア)の代替案が頓挫し、スパイサー大統領報道官が辞任、さらには米大統領選にロシア政府が介入していたとされる「ロシアゲート」疑惑では、娘婿のクシュナー氏への聴衆も行われ、トランプ政権の混迷が深まった。
 
nyg
 

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