ゴムはしばらく揉合ながらも、期近限月がサヤ滑りの恐れあり

 東京ゴム先限は200円の攻防戦となっている。材料的には、(1)欧米の自動車メーカーが休暇シーズンに入り、ゴムの需要が減少する季節、(2)タイ産地では秋に向けて天然ゴムの生産量が増える、(3)タイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国の天然ゴム生産国が7月7~10日まで、マレーシアのクアラルンプールで市況対策を検討したが、輸出削減についての可否が9月まで見送られた、(4)13日の中国紙・毎日経済新聞によると、中国の乗用車販売台数(1~6月)の伸び率が前年同期比0.8%にとどまり、先行き同国の天然ゴム消費が落ち込む恐れがある…など弱材料が目立つものの、一方で、(1)上海ゴム9月限が7月10日のトン当たり1万2,520元まで下げたが、6月8日の1万2,215元を下回らずに反騰している、(2)タイの一部農民が政府に対して、『無策である』とやや過激な発言が目立ち、政府がセントラルマーケットでの買い介入を積極化する可能性もある、(3)タイの英字紙によると、6月23日に、『7月から施行される予定の新外国人労働者法』に関して、違反者は5年を上限とした懲役、上限80万バーツの罰金のいずれか、または両方を科せられる』と伝えて、その直後の6月24~25日だけで3万人以上のミャンマー人労働者が母国へ帰ってしまったという。

 タイ政府はこうした事態を考慮して7月4日に新外国人労働者法の施行を180日間延期(来年1月1日)することを決めたという。

 政府発表によると、未登録外国人労働者数は100万人ほどに達すると見られるが、これらの人々のなかにはゴムの採集に従事する人もあるといい、今後の状況によっては天然ゴムの生産に影響が出る恐れもある…といった強材料もある。

 強弱材料をハカリにかけると、やはり、弱材料有利に見えるものの、上海ゴムが鉄筋、鉄鉱石、銅、石炭などの商品高を映して、ゴムも先高見通しにあることから、当面は強弱材料の綱引きで、東京ゴム先限は195円から205円の揉合が続くと思われる。

 もちろん、相場に行き過ぎはつきもので、190円から210円見当と値幅が大きくなることも考えられる。

 ただ、こうしたなかで懸念されるのは東京商品取引所の生ゴム指定倉庫在庫が6月末現在で2,804トンに増えたこと。このうち、受け渡し標準品のRSS3号は2,433トン、枚数にして486枚もある。大手買方として君臨していたタイ筋が撤退したと伝えられるなかで、『今後の納会で誰が現物を受けるのか』といわれると、『現物が十分にある一方で、受け手不足』との答えになり、7月限納会以降、納会のたびにサヤ滑りする可能性大といえる。

 それでなくとも、『引き続き、タイ産地から現物が入着する見込み』というから、東京ゴムの期近はその重圧をモロに受けることになりそうだ。

 当限と先限の順ザヤ幅が15円あるいは20円以上に拡大することを考慮すると、先限の高値を売る作戦が賢明と思われる。
 
上海ゴム月足201706
 

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