世界的なタイヤの値上げで天然ゴムの需要は減る公算

 先月6月1日からブリヂストンは市販用タイヤの販売価格を6~10%値上げした。また冬用タイヤについても9月1日から値上げする予定であることを発表。同社がタイヤ価格の値上げに踏み切るのは2011年以来6年ぶりのことだ。値上げする製品は、夏用の乗用車・バン用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、建設・鉱山車両用タイヤ、二輪自動車用タイヤなど8種類。業界2位の住友ゴムも同様に6月1日からタイヤ価格を値上げし、冬用タイヤも9月1日から値上げする。3位の横浜ゴムは他社に先駆けて4月1日から6~7%値上げし、4位の東洋ゴム工業も5月1日から5種類を6~10%値上げしている。

 タイヤ価格を値上げするのは日本のメーカーに限ったことではない。米国最大手のグッドイヤーもほぼ全てのカテゴリーで値上げすることを発表したほか、韓国のハンコック、クムホなどのタイヤメーカーも乗用車用やトラック用タイヤで価格改定を表明している。また仏ミシュランは5月からトラック用タイヤを値上げし、6月から乗用車・ライトトラック用タイヤ、7月から農業機械用タイヤを値上げした。7月までに3カ月連続で値上げしたことになる。欧州では、独コンチネンタルも2月にトラック用タイヤの値上げに踏み切っている。

 タイヤ販売価格の値上げの理由は、いずれも、「タイヤの主要な原材料である天然ゴム、合成ゴムなどの価格が高騰しているため」だとしている。各社は「生産性向上やコスト削減などの企業努力では、上昇の吸収は不可能」と現状を説明する。

 確かに、今年1月の時点において、天然ゴムの価格に限り、タイの大洪水の影響もあって跳ね上がる時期が一瞬あった。ただし、実情としては、2月以降、価格は急速に下落し今も安値で低迷する状況である。しかも前回タイヤメーカーが値上げした2011年当時はキロ当りの円建て天然ゴム価格は一時500円を突破したものの、今年の価格は最大でも360円台止まり。2011年の高値と比較すると3割ほど安い。

 一方、合成ゴムも安値圏にある。合成ゴムの原料はナフサであり、原油である。その原油価格は2010年から2014年まで80ドルから115ドルのレンジで推移。その原油相場は2014年からの急落で一時26ドルまで下げ、その後現在に至るまで45ドル付近で推移している。つまり、ここ2~3年は安値で推移しており、ナフサや合成ゴム価格は値上がりしていないのが実情だ。
 
zu01
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事