中国の景気は景気回復基調

★ 日本総研発行の中国経済展望7月号によれば、中国経済は景気減速に歯止めがかかったばかりでなく、持ち直しの動きが見える。主要統計を見ると、安定成長を優先した当局の景気下支え政策により、インフラと不動産開発投資が大幅に拡大する一方、内外の民間需要も回復。民間固定資産投資は景況感の改善を受けて持ち直している。

 輸出は世界経済の拡大によって前年比プラスに転換、雇用・所得環境が改善するなか、実質小売売上高の増勢鈍化にも歯止めの兆しが伺える。ほぼすべてのセクターにわたって前向きの動きが見られ、足許の景気拡大は、内外需の落ち込みが懸念されたなかで、政府が構造調整の手綱を一時的に緩めたことで実現した側面が大きい。政府の対応は結果的に当初想定された以上に景気を押し上げた格好である。

★ 一方で、成長加速の裏では、様々な問題が拡大している。内陸部を中心に住宅市場の過熱状況が続くなど、企業や個人による投機的な動きが持続。代表的なシャドーバンキングのツールである銀行理財商品残高は2016年末に前年比+23.8%増と、拡大に歯止めがかっていない。また、重工業セクターの生産も再び拡大基調にある。

★ 今後を展望すると、景気失速リスクが後退したことから、政府は再び構造調整の優先度合いを高め、景気過熱にブレーキを掛ける見通しである。すでに小型車減税措置が縮小されたため、自動車販売台数は前年割れとなっている。さらに国有企業の固定資産投資も減速。バブル抑制のため、金融面では短期市場金利の高め誘導も明確化。先行き、金融引き締めやインフラ投資抑制により、景気は緩やかな減速に向かう見込みである。一連の政策運営の結果、経済成長率は2017年6.7%、2018年6.4%になると日本総研は予想している。

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