週刊石油展望

先週末のWTI原油は前週比2.30ドル高の45.19ドル、ブレント原油は同2.31ドル高の47.71ドルとなった。

 前週末23日の海外原油は、中国の原油輸入増加やドル安推移に支援され買い戻される展開となった。ただし、前日の高値を突破するには至らず、レンジ内で往って来いの展開となった。

 先週は下げすぎ感からの自律反発や、四半期末を控えたポジション整理の動きで買い戻しが入りやすい地合いだったことなどから、押し目買い主導の動きとなった。また、対ユーロでのドル安が進んだことも追い風となっている。週明けはサウジアラビアなどの4カ国が、断交したカタールに賠償金を含む不合理な要求を突きつけたことで中東の緊迫感が強まったことや、米原油在庫統計での原油在庫減少期待が相場を押し上げた。28日発表のEIA統計では、原油在庫は235万バレル減少予想に対して11.8万バレル増加と予想に反して増加していたものの、製品在庫が減少していたことや、原油生産量が前週比10万バレル減少していたことが好感され上昇した。原油生産量の減少に関しては、熱帯性暴風雨「シンディ」が石油生産施設を直撃したことが背景にあるため、影響は一時的なものだと思われるが、米国の増産が世界的な過剰在庫の解消を遅めるとの警戒感が今回の結果を受けてやや緩和した格好となった。週末にかけても、米在庫統計の結果を引き継ぐ形で続伸した。中盤以降は米株式の下落などが重しとなり戻り売りに押される場面も見られたが、しっかりとプラスサイドを維持し、先週末から6営業日連続の続伸となった。

 WTIベースで6営業日連続の続伸となり、5月末のOPEC総会から続いていた弱気なムードは一旦底を打ったように思われる。下げすぎ感も払拭されつつあり、ここからはどこまで上値を伸ばせるかを模索する展開になることが想定されるが、今週の強気は特段の強材料が出ての続伸ではなかっただけに、ここからの上値は重くなりやすいだろう。直近の強材料としては、ドル安や米原油生産の減少が挙げられるが、来週は雇用統計など主要な経済指標の発表を控えドルの買い戻しが入る可能性が高く、原油には弱材料として働くと思われる。また、米原油生産の減少も熱帯性低気圧「シンディー」の影響によるものとの見方が強く、減少は一時的である可能性が高い。テクニカル面でみると、上値の目途としては、WTIベースで前回のサポートラインかつ下落トレンドが始まった5月25日からの38.2%戻しの46ドル付近、あるいは半値戻しの47ドル付近が意識されると思われるが、米原油在庫の動向などに注意しつつ、大きく上昇した場面での戻り売り、あるいは余裕を持った買い下がりを狙っていくスタンスで取引に臨みたい。
 
NY原油チャート

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