週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比1.59ドル安の42.89ドル、ブレント原油は同1.58ドル安の45.39ドルとなった。

 前週末16日の原油相場は小反発。米住宅着工件数と米消費者信頼感指数が予想を大幅に下回ったことによるドル安が商品の買いを誘った。

 先週も引き続き供給過剰懸念から売り圧欲が強かった。OPECを中心とした産油国の協調減産延長は決まっているものの、それに参加していない米国、リビア、 ナイジェリア等が増産中で、今後も更なる増産観測が根強い。リビアでは武力衝突で停止していたシャララ油田が生産を再開したこともあり、生産量が日量90万bblと過去4年間の最高水準となった。更に、米国のガソリン需要があまり盛り上がっていないことも上値を抑えている。週中ごろ、イランの石油相が同国を含むOPEC加盟国が一段の減産について協議していることを明らかにしたが、あまり材料視されず。EIA統計では原油、ガソリン、クッシング在庫が予想より減少し、WTIで50セント程度買われる場面はあったが、米国の石油在庫は過去最高水準になっており、弱気トレンドを変えるような材料とはならず格好の売り場となってしまい、逆にその日は大幅安となってしまった。ただ、週末は下げ過ぎ感から押し目買い需要が見受けられ、少し値を戻した。

 下げ過ぎ感があり押し目買いの動きは期待できるが、目先の大きな反発は難しいだろう。この下落にも関わらず米リグ稼働数は増加を続けているが、これは技術革新でシェールの採算水準が下がってきたことと、先物で売りヘッジをするというリスク対策を行う業者が増えたことが要因なので、リグ稼働減少という期待はしにくい。基調の弱さからWTIで40ドル程度の水準は想定しておく必要はあるが、4つの理由から中長期目線での買い下がりを推奨したい。1つはWTIで30ドルを割った2016年始め頃と比べればかなり需給のだぶつきは改善されていること。2つ目は6月~11月頃まで米国はハリケーンシーズンで、直撃すれば米在庫に影響が出ること。3つ目はサウジのムハンマド副皇太子の皇太子昇格。当人は外交政策に関して強気で、今後の中東情勢のリスク要因になり得る。4つ目は米国の景況感。米でのガソリン需要減少が下落の一つの要因となっているが、経済指標が好転すれば需要改善期待に繋がる。
 
NY原油チャート

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