USDA需給報告、南米という不確定要素にも注目したい

米農務省(USDA)8月需給報告では、2012/13年度産の米穀物生産高見通しが大幅な下方修正を迫られた。前月比では、トウモロコシが16.9%、大豆が11.7%の下方修正となっている。

こうした中、逆に生産高見通しが引き上げられた地域がある。それが南米だ。

トウモロコシの場合、ブラジル産が前月の6,700万トンから7,000万トン(前年度は7,280万トン)、アルゼンチン産が前月の2,500万トンから2,800万トン(同2,100万トン)までそれぞれ上方修正されている。また大豆も、アルゼンチン産は5,500万トン(同4,100万トン)で前月から据え置きになったが、ブラジル産は7,800万トンから8,100万トン(同6,550万トン)まで上方修正されている。

北半球の異常気象とそれに伴う穀物相場の高騰を受けて、今月下旬にも作付け期が開始される南米での増産意欲が強まるとのロジックが採用されている。

実際にブラジルでは、穀物調査会社セレレスが、12/13年度の大豆作付面積が前年度比で8%の急増となり、生産高は7,810万トンに達するとの極めて強気な供給見通しを示している。

ただ、アルゼンチンのブエノスアイレス穀物取引所は逆に、昨年の旱魃被害による投資能力の低下、生産コストの上昇、天候不順による農家の生産意欲低下を受けて、同国のトウモロコシ作付面積は20%減少するとの弱気見通しを示しており、実際に南米の農家がどのような行動を採るのかは不透明感が強い。

既に北半球の穀物生産失敗が確定する中、穀物価格の高騰を一段とエスカレートさせるのか、または、沈静化を促すのか、今後は南米産の供給動向にも注目したい。今年2回目の天候相場開始まで、カウントダウンは始まっている。

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