コストプッシュ型のインフレ鎮静化など大きな流れに巻き込まれているゴム市場

 ニューヨーク市場で取引されているWTI原油が急落している。6月20日に一時42.75ドルまで下げ、昨年11月以来約7カ月ぶりの安値をつけただけでなく、5月25日の直近高値52.0ドルから1カ月あまりで10ドルほど大きく値下がりした。

 原油価格を底上げしようとする意識からOPECが減産の動きを固め、5月の減産順守率が106%と高い水準となったにもかかわらず一向に下げが止まらない。なぜなら北米で生産されるシェールオイルが増えているためだ。米エネルギー情報局(EIA)がまとめる統計によると、7月のシェールオイルの産油量は548万バレル/日で前年比12.5%増となり、2015年3月の過去最高を更新する見通しである。

 更に産油量増加の背景には米国におけるシェールオイル採掘装置(リグ)の稼働数増加がある。この数は6月17日現在747基となり昨年5月の316基から約1年で2倍以上に急増している。一方で世界最大のエネルギー消費国である中国の景気減速に伴う石油需要の鈍化も軽視できない。

 最近のゴム相場は、いったんは上昇の兆しが見え始めたものの、それも束の間に過ぎず、再び下降トレンドに吸収されてしまった。これには原油安が強く影響している。ゴム相場は合成ゴム価格や石油価格との連動性が高いことは過去の相場データから明らか。実際、過去30年間の原油とゴムの相関係数は約87と高い正の相関が導き出され、両者に連動性があるのは確かである。より正確に言うのなら、この相関関係は、ゴム相場が原油相場に追随しやすい特性を持つことを物語っている。
 
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