ゴムだけでなく大連の鉄鉱石市況も急速な悪化をたどる

 東京ゴム先限は6月7日に一時178.8円をつけた。6月初めに200円の大台を割り込んでわずか一週間後にこの安値圏まで後退。年初の高値366.7円から187.9円下げに至り、値位置は半分以下となった。この動きを別な角度でみると、2016年1月の安値144.5円から今年1月末の高値366.7円に至るまでの上げ幅222.2円に対し、実に85%も失ってしまった計算となる。

 昨年の急上昇でマーケットが楽観的なムードに包まれていたことがまるで幻影であったかのように相場が下げているのは、需給に劇的な変化があったためだ。具体的には、昨年は増加していた中国の天然ゴム消費が、今年に入ってから急速に減速し、さらにこれから先も一段と減速が強まる可能性が高くなっていることにある。

 このため国際天然ゴム市場は、年初に描かれていたシナリオを大きく書き換えらなくてはならない事態に陥っている。実際には、需要と供給とのバランスにおける再分析が急務となっているとともに、相場的には、昨年夏から今年初めまで約半年かけて形成した上げ幅のすべてを失い、上昇の起点である140円台の安値圏まで後退するリスクに直面している可能性がある点を含めた市況分析も急務である。

 そして、その鍵を握っているのが前述の中国の動向である。景気指標で悪化している具体的な部分としては、(1)新車販売台数、(2)住宅価格と販売戸数、(3)インフラ投資、などであり、これらはいずれも4月を境にして明らかに悪くなっている。この結果起こっているのが天然ゴムを含む産業素材全体の需給の緩和とそれに伴う市況の暗転である。
 
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