ゴムは上げのスタート時点に逆戻り

 前回の本欄で、『6月が相場の分岐点となる可能性大だが、しかし、この安値を追随して売り込むのはどうだろうか。ここは安値を売らず戻りを待つ、売りチャンスを待つ姿勢で対処したい』と述べたが、先週も期近から大きく崩れた。

 原因は前回でも触れた通り、タイ産地から東京市場に現物の入着が予想され、『6月以降は東商取(東京商品取引所)の生ゴム指定倉庫在庫も増加に転じよう』(市場関係者)との見方が強まるとともに、当限(6月限)を買いポジションにしていると見られるタイ筋に対しては、『仮に納会で現受けしても、売方も実弾は揃えているはず』(同)との見方を強めたほか、『依然として東京市場は逆ザヤにあり、これではタイ筋が納会で現受けしたくとも、取引所が許すまい』(同)との見方まで加わって、期近が音を立てて崩れたものだ。

 また、期先限月も200円大台を割り込んで2日には192円30銭まで崩れたが、これは期近の暴落に加えて、上海ゴムが元高を嫌気して下げたからだ。

 次に今後の展開だが、先限は5月24日の236円70銭から6月2日の192円30銭まで44円ほど下落しており、目先的には売り込みの反動も加わって修正高を演じるものと思われる。

 ただ、これはあくまでもアヤ戻りに過ぎず、戻り一巡後は再び売られて、昨年11月2日の176円60銭から今年1月31日の366円70銭の上げ相場のスタート時点である176円60銭に逆戻りするものと見られる。

 もちろん、6月限納会(26日)に向けて期近に波乱の目が残っており、その行方次第では期先もその影響を受けるはずで、ここは『安値を売らず戻りを待つ…』という姿勢で対応すべきではなかろうか。

 タイ産地では減産期に幕を閉じ、生産が回復しているものの、USSの出回りは比較的少ないという。それでも、今年後半は次第に増産効果が出て、需給面で過剰な季節に移行する。今年1月に向けて、天然ゴムの国際価格が急騰したこともあり、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、カンボジアなどの生産国は増産しているはずで、長期的には、いわゆる、高値が増産を促した後遺症が相場に表れてくるものと思われる。

 最後に、一部で、『中国が備蓄ゴム購入』といった情報が流れているが、数量は15万トンと伝えられているものの、『備蓄ゴムの在庫を上海の9月限の価格で売却し、来年1月限の価格で購入するのでは…』(市場関係者)とし、古い在庫を処分して、新しい在庫に入れ替える、いわゆる、在庫の入れ替えということらしい。従って、相場へのインパクトは少ないと見られる。

上海ゴム日足0602

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