7年ぶりの記録的逆ザヤでゴムは期近から連日の上昇

 5月連休明け後の東京ゴムは9日から17日まで7営業日続伸し、9日の直近安値204.5円から17日には一時234.1円まで上昇し、この間最大で29.6円の上昇に至った。短期チャートでは4月20日の198.0円と9日の安値204.5円でダブル底が形成されてテクニカル的にも先高感が誘われ買いが入りやすい情勢である。

 相場の急上昇は当限が暴騰しているためだ。当限5月限は17日までの上昇で300円の大台を突破し、一時309.5円まで激しく上値を追っている。この当限がいかに大きく上昇しているのかは、先限との逆ザヤが記録的に拡大していることが示している。17日の日中取引引けの時点で、当限309.5円に対し先限は229.7円で逆ザヤは79.8円まで拡大した。ここまで逆ザヤ化したのは2010年6月以来約7年ぶりである。

 通常、各限月間はゴム現物を倉庫に保管するための金利・倉敷料などが加算されてコンタンゴ(順ザヤ)となる。このため当限と先限とは10円から12円前後の値ザヤがつくのが正常な状態である。しかし足元の相場は大きく当限が先限を上回るバクワデーション(逆ザヤ)が形成されている。これは短期的に金利・倉敷以上に需給が引き締まって物不足が生じていることを示している。

 日本のエンドユーザーは歴史的にタイから荷を引くことが多く、他の先進国がブロック状TSRを指向する一方で日本勢はシート状RSSを指向し、そのRSSの主たる輸出国であるタイの荷が薄くなっていることが実弾不足につながっている可能性がある。参考までに、タイは今年1月に記録的な豪雨に見舞われ減産懸念が生じて一時現物価格が高騰したが、その後は供給不足が解消されて現物は値下がりに転じ現在に至っている。4月から5月にかけて1年に一度訪れるウインタリング(落葉期)シーズンに入ったが、今はそのウインタリングが明けて通常の生産期に入りつつある。

 それにもかかわらず足元のタイ現物価格、東京期近が高騰しているのは、物不足に起因している。原因は特定できないが、一つにタイ生産者の売り渋りが物不足につながっていることが挙げられる。これは昨年も起こったことだ。足元の6月前後は毎年ウインタリング明け直後で船積み契約が集中する時期であるだけに、たとえそれが人為的な原因であったとしても、一時的な物不足が対日向けなどのオファー高につながるケースは過去にもあった。
 
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