ゴムは再び期近が高騰

 東京ゴム先限は5月2日に223円90銭まで切り返したあと一転して急落、9日に204円50銭と、あっという間に20円弱下落した。4月の中国製造業PMI(購買担当者景気指標)が50.3と、昨年9月(50.1)以来、7ヵ月ぶりの低水準に落ち込んだことを嫌気したものだ。

 上海ゴムの中心限月(9月限)は10日に1万3,225元まで値崩れし、昨年9月下旬の水準まで下げた。ちなみに、昨年9月下旬の東京ゴム先限は162円40銭(9月30日)で、現在の価格と50円がらみ違うが、これは当時の対ドル円相場が1ドル=100円がらみだったことと、タイRSS3号のオファーがC&F170セント前後と安かったためだ。

 ただ、安値先行の上海ゴムで注目したいのが取組高の増加だ。4月28日時点の9月限取組高は31万0,258枚、全体の取組が36万8,870枚。それが11日現在では9月限37万1,592枚で、4月28日に比べて6万1,334枚増、全体の取組も43万3,063枚で同6万4,166枚増えている。

 先週末の12日時点(推定)でも9月限37万6,614枚、全体で43万6,404枚と増えている。上海ゴム9月限が1万4,000元を割り込んだ水準から取組の増加が目立っており、明らかに新たな投機資金流入が目立っているといえる。

 しかも、上海ゴムの低水準での増加は、『9月限が1万4,000元を突破し始めると、今度は安値を売った向きの買い戻し(踏み)を誘発する可能性もある』(市場関係者)で、今後、その動きから目が離せない。同時に5月2日の高値1万5,345元を抜くと相場の流れが変わるものと思われる。

 一方、東京ゴムは先週の11日から期近の上げ足が速まっている。これは4月末の東商取(東京商品取引所)の生ゴム指定倉庫在庫が1,247トンまで減少し、しかも、受け渡し標準品のRSS3号が817トン、枚数にして163枚しか残っていないことが改めて見直されたためだ。

 また、11日現在の5月限取組高が614枚(3,070トン)残されているものの、その大半がカラ売りであることが一番大きい。

 引き続き、タイ筋は買方として存在しているものと推察されるが、4月限納会(264円50銭で受け渡し20枚)のように、『平穏に幕を閉じる』と、たかをくくっていると、意外や意外で高納会を演じないとも限らない。

 柳の下にどじょうが二匹いれば良いが、果してどうなるか。いずれにしても、5月限納会(25日)まで9営業日のなかで、3,000トンの取組をどう整理していくか注目されるが、当限と先限の逆ザヤ幅は60円前後に拡大しても渡物が集まりにくいのは、タイ産地から運んでくるコンテナ不足も一因という。

 となると、期近高が期先を引っ張り上げる役割を果すものと見られ、引き続き、『値惚れでの新規売りはリスクあり』と見たい。先限は5月2日の223円90銭を抜くと、強気の勢いが増すだろう。
 
上海ゴム月間足0512
 

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