3つの懸念が後退、米利上げ動向へ市場の関心が移行も

 先週までマーケットでは、3つの懸念が浮上していた事で、恐怖指数ことVIX指数が上昇していたが、今週に入り、VIX指数が急落している。

 3つの懸念の後退が背景だ。

 まず一つ目の懸念は、4月23日のフランス大統領選挙。極右のマリーヌ・ルペン氏と、4月のTV討論会以降、急速に支持率を伸ばしてきた極左のジャンリュック・メランション氏が1、2位となり、決選投票となるシナリオが急浮上していた。どちらが勝ってもエリート支配が崩れ、ユーロ離脱からEU崩壊が材料視されるリスクがあった。

 ただし、投票の結果、マリーヌ・ルペン氏と、中道左派のエマニュエル・マクロンが1、2位を得票。5月7日の決選投票では、極右政権を嫌う左右中道派の票を集めてマクロン氏が勝つとのシナリオが足元では優勢になっている。決選投票世論調査では、マクロン氏が62%、ルペン氏が38%となっている。

 マクロン候補の優勢に変化はないが、マクロン氏が、第1回投票後の選挙集会で支持者らに対し、既に勝利したかのような高慢な発言をした上、派手なパーティーが開かれた首都パリの高級ビストロを訪れたことについて批判の声が上がっている。一方、パリではなく地方都市で勝利宣言したルペン候補は、「全てのフランス国民」を代表できる「自由な」候補として大統領選を戦うため、極右政党・国民戦線(FN)の党首を退くことを明らかにした。

 仏有権者の55%は、エスタブリッシュメントとしてのマスコミや世論調査機関がルペンに不利な報道をしていると考えているとの見方もある。4人の候補のうち、中道左派のマクロンと、中道右派のフィヨンはエリート系、極右のルペンと極左のメランションは反エリート系だった。誰に投票するか決めていない有権者の4割の票次第では、まだ予断を許さない状況ではあるものの、市場は今週に入り、マクロン大統領を織り込み始めている。
 
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