ゴムの大底入れには疑問

 東京ゴムは先週末(21日)に軒並み急騰し、21日午後2時15分現在では前日比13円10銭から18円10銭高を演じた。特に暴騰するような材料は見当たらないが、相場を主導する上海ゴム(9月限)が一転して反発、加えて売り込み過ぎの反動もあって、東京が噴き上げたといえる。

 要するに、東京ゴム先限を例にとれば、1月31日の366円70銭からざっと170円もの大暴落、上海ゴムの中心限月も2月15日の2万2,310元から4月19日の1万3,950元まで、実に8,360元安(1元15円85銭で計算するとからトン当たり13万2,506円、キロ当たりで132円)も暴落したのだから、両市場ともに一転反騰してもおかしくないわけだ。

 問題は東京ゴム先限の200円割れ、上海ゴム9月限の1万4,000元割れで大底を形成したかどうかだ。その判断は非常に難しいが、東京で2ヵ月半以上、上海で2ヵ月も下げの一方通行だっただけに、『大底を入れたのでは…』の声が出ても不思議ない。

 しかし、大底を打つ場合は何度か下値探りを演じ、ある一定の水準で幾ら売られても、その安値を突き抜けずに切り返し、下値を固めてから底入れ反騰相場につながるもので、もう少し時間をかけて様子を見ないことには底入れを確認するのは難しい。

 従って、ここで東京ゴム先限が安値から20円、あるいは30円、いや、それ以上反騰したとしても、それは単なる売られ過ぎの反動、テクニカルで反発したに過ぎない見るべきではなかろうか。

 というのも、天然ゴムの国際価格が先に暴騰したことで、天然ゴム生産国の生産意欲を高めた可能性があり、タイ政府が在庫20万トンを売却して市場に出回ったこと、タイではソンクラン(水かけ祭り)を終えて天然ゴムの生産が増える点を考慮すると、世界の天然ゴム需給はかなり緩和されているとも見られる。

 とすると、相場が反発すれば生産国の売却が活発化し、上値を抑えることになるだろう。それだけではなく、タイ政府在庫がまだ10万トン強残っているはずで、この追加売却も予想される。

 東京ゴム当限(4月限)の取組は30枚台に減少し、24日(月)の納会は平穏に幕を閉じそうだが、問題は5月限と6月限だ。同限月にはタイ筋の買い玉がかなり残されているとの噂があり、納会後も5月限中心に値をハネ上げる恐れがないとはいえない。

 しかし、タイ筋が5月限をまとまって現受けするとの見方もあるが、それならば、なぜ同筋は4月限を現受けせずに手仕舞売りしたかである。

 タイ筋の手仕舞売り、納会での現受け後退が今回の暴落相場の一因だっただけに、同筋に期待をかけるのもどうだろうか。ここは上海、東京、シンガポールともに反発の時間帯に移行したと見るが、それを即、大底からの出直り相場と判断して良いかどうかである。

シンガポールゴム週間足

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