週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比0.55ドル高の52.91ドル、ブレント原油は同0.11ドル高の55.63ドルとなった。

 前週末7日は、米軍によるシリア軍施設へのミサイル攻撃により朝方急騰した後は、一時マイナスサイドまで沈む展開となっていたが、引けにかけては地政学上のリスクの高まりが意識され、再び上昇に転じる動きとなった。

 週明けは大幅続伸、週末の米軍によるシリアへのミサイル攻撃をロシア、イランが激しく非難し、中東情勢の緊張が高まったことに加えて、米軍が北朝鮮近海に空母を派遣したことから、北朝鮮情勢も先行き不安が広がり、地政学上のリスクが強く意識されることとなった。また、リビアのシャララ油田のパイプラインの操業が停止されたことも支援材料となった。翌11日は続伸。短期的な買われ過ぎ感から調整安となる中、サウジアラビアが減産延長を望んでいるとの報が流れたことに反応し、上昇に転じ、3月7日以来の水準まで値を伸ばした。翌12日は反落。朝方API在庫統計の発表において、予想外の原油在庫の減少、製品在庫も予想以上に減少となったことから上昇していたが、EIA在庫統計の発表では同様に原油、製品在庫の減少となったものの、織り込み済みであったとみられ、利食い売りに押される格好となった。翌13日は3連休前のポジション調整の動きから利食い売りに押される場面はあったが、引けにかけてはプラスサイドまで戻す動きとなった。

 今週の原油相場は持ち合い~やや調整の動きと予想する。地政学リスクの高まりから急騰する流れとなったが、週中からはやや落ち着いた動きとなっており、短期的には上げ過ぎ感もあり、年末から上値を抑え続けられてきた54~55ドルの水準を突破するにしても一旦調整が入る可能性が高いと思われる。しかし、米原油在庫も需要期ということもあり、減少傾向となっていることや、OPEC主導の協調減産の延長に関してもサウジアラビアが望んでいるとの報から、より現実的な話となってきたこととなど、どちらも原油相場を長期的に下支えする材料となることが見込まれ、やや下げにくい状況にはなったと思われる。地政学リスクの後退により急落する可能性もあるため注意したいところではあるが、下げた場面は中長期的にはいい買い場と考えたい。
 
NY原油チャート

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