ゴムは高値を出さないと、タイから現物入着せず!?

 東京ゴム先限は10日に255円40銭まで下げたが、これを安値に反発して、先週17日には270円まで水準を上げた。特に目新しい材料は見当たらないが、敢えていえば、①タイ政府が12万トンの在庫を放出予定だったが、農民の反対もあって中止された、②2月の中国の自動車販売台数が193万9,000台と前年同月比22.4%増、1~2月の累計も445万9,000台で同8.8%増と好調、③タイでは季節的な減産期入りで、今後、天然ゴムの生産量が減少する、④中国の雲南省で天然ゴムの樹の葉にうどんこ病が発生し、これが拡大すれば減収の恐れもある、⑤上海ゴムの全体の取組が40万枚を突破し、ボトムから4万7,000枚増えたのは、新たな投機資金が流入したため…などのほか、米国の追加利上げ(0.25%)を織り込んで、金、白金、原油などが反発したためだ。一方で、東京市場では3月10日現在の東商取(東京商品取引所)の生ゴム指定倉庫在庫が1,317トンまで減少、このうち、RSS3号は推定で1,120トン(224枚)まで減少し、時間の経過とともに在庫が底を尽くような流れになっていることも、プラスに作用したといえる。

 さて、今後の相場だが、当面は大きく下げたあとでもあり、材料にかかわらず反発して当然だ。例えば、東京ゴム先限は1月31日の366円70銭から3月10日の255円40銭まで111円30銭も暴落し、日柄も1ヵ月半近くであり、RSI(相対力指数)も30ポイントまで下げ、下値警戒のシグナルが点滅している。

 前述の下げ幅111円30銭の4分の1戻りは28円高の283円、同3分の1戻りは37円高の292円、半値戻りは56円高の311円になるが、最低でも4分の1戻りの283円、上げに勢いがつけば3分の1戻りの292円があっても不思議あるまい。

 もちろん、これは材料に関係なく、テクニカル面での予想によるものだ。

 ただ、こうしたテクニカルをあと押しするように、タイの減産期による天然ゴムの供給減少で需給がひっ迫し、再び売り手市場になったりすれば、話しは別だ。

 更に、東京ゴムの4、5月限の行方からも目を離せない。先週16日現在の取組高は3月限62枚、4月限1,442枚、5月限2,220枚あり、特に、4月限と5月限を合わせると3,662枚、トン数にして1万8,310トンに達している。4月限納会は24日、5月限納会は25日であり、あとそれぞれ1ヵ月、2ヵ月に迫っている。

 一部の情報によると、4月限、5月限ともにネット筋の売りに対して、当業者の買いが多いというから、とにかく、緊急にタイから現物を輸入しないことには大変なことになるのは間違いない。

 もちろん、売方、買方ともに建玉をゼロにすれば問題ないが、期近で現物を受けて、それを期先にヘッジ売りしている向きにとっては、納会で現受けする必要に迫られる。

 東商取の指定倉庫在庫が危機的な水準まで低下するなかで、4月もタイからまとまった現物の入着が予定されてないとすれば、とにもかくにも価格を暴騰させて、タイから荷を呼び出すしかない。

 そうしなければ、期近高、逆ザヤ相場がいつまでも続くことになる。3月限納会(27日)後に4月入りすると危機感を肌で感じるようになるかも知れない。
 
東京ゴム日足
 

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