昨日の原油価格の急落・急反発と統計上のカラクリ

原油、引けにかけて急反発。一時48.87ドルまで反発。OPEC月報でサウジが前月に比べて増産したことが伝わり(加盟国申告ベースで)、一時47.09ドル近辺まで下落。その後、2次情報源ベースでは減産していること、生産分が市場に放出されなかったと報じられたこと等を受けて急反発。NY時間終了時点で48.52ドル近辺。

金下落続く。ドルインデックスの続伸を受けて。1198.3ドル近辺で取引終了。銀もプラチナも下落。

上海ゴム(取引時間は日本時間午前0時まで)反発。17630元まで回復。

金・プラチナの価格差、ドル建てでおよそ259.9ドル(前日比およそ2.2ドル縮小)、円建てで959円(同8円縮小)。(価格の関係はともに金>プラチナ)直近の最拡大時の価格差は、ドル建てでおよそ323ドル、円建てでおよそ1090円。ともに2016年10月下旬。

●東京原油 10分足 (単位:円/キロリットル)
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出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「昨日の原油価格の急落・急反発と統計上のカラクリ」

昨日、原油市場は1ドル下落し、その後1ドル反発する、落差の大きい展開となりました。

とある海外主要通信社は、昨日公表されたOPECの月報で、サウジの2月の原油生産量が1000万バレル/日量を超えたとされたことが下落の一因としました。

つまり、サウジが減産前の高水準の生産状態に戻ったことが嫌気され、原油価格が急落したという文脈です。

しかし、原油価格はその後、1ドル反発しています。なぜでしょうか?

OPEC月報には、原油生産量には「2次情報源ベース(Secondary Sources)」と「各加盟国申請ベース(Direct Communication)」の2種類が書かれています。

1000万バレルを超えたのは、各加盟国申請ベースの生産量で、2次情報源ベースでは979.7万バレルと、1月よりもむしろ減少しています。(前月比6万8000バレル減)

昨日の値動きについて、今の所の筆者の推測ですが、加盟国申請ベースの1000万バレルという数字に驚いて下落したものの、2次源情報ベースの安心感から買われて反発した、という状況であったのではないかと思います。

これまで我々の多くは、2次情報源ベースを重視してきました。

ここにきて、各加盟国申請ベースが重視される方向に転換したのか、それともサウジ自身が減産をあきらめたことをこの場を用いて訴えたかったのか・・・いろいろな憶測が出てきます。

ちなみに、2次情報源とは、EIA、IEA、Platts、Argus等の情報源が推定するOPECの原油生産量の平均とされているようです。

図:OPECの2017年2月の原油生産量 単位:千バレル/日量
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出所:OPECのデータを元に筆者作成

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