週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比3.05ドル安の49.64ドル、ブレント原油は同2.63ドル安の52.54ドルとなった。

 前週末3日の海外原油市場は反発、目新しい支援材料はなかったがドル安による割安感や、前日までの下落に対する修正の動きから買われた。

 週明けから週半ばまでは中国の経済成長目標の引き下げによる需要鈍化懸念や、ロシアの減産が目標の3分の1程度に止まっていることから減産順守に対する懐疑的な見方の強まりや、引き続きシェールオイル生産の拡大観測などが材料視され、弱含む展開であったが、OPECの減産期間延長の思惑から下支えられる格好となり、小幅な下げに止まる動きが続いた。8日に発表されたADP雇用者数が予想を上回ったことによる米利上げ観測の高まりが重しとなり軟調な推移が続く中、EIA在庫統計において原油在庫が820.9万バレルの大幅な積み増しとなり、これが4週連続で最高水準を更新し、加えてクッシング原油在庫増加、原油生産、輸入も増加であったことも下げ圧力となり、一気に3ドル近く急落し、翌9日も下げ止まらず50ドルを割り込み、昨年11月末以来の安値をつける動きとなった。その後は下げ幅を縮小したが50ドルを回復するまでには至らず安値圏でのもみ合いが続いている。

 年末から51ドル~55ドルのレンジで続いていた持合いが下に抜ける形で終わり、当面は上値の重い展開を予想する。長期的には買いたい値位置であっても、過去最高水準まで積み上がったファンドの買い越し残の投げ売りに向かう形になってはなかなか切り返すのも容易ではないと考えられる。短期的な下げ過ぎ感から自律反発といった展開も当然考えられるが、過去最高を更新して原油在庫の積み上がっていく現状では反発しても持続力に乏しく、戻り売りがいうことを効く展開と思われる。中長期目線で押し目買いを狙う場合はさらなる下落を想定して余力を残した形での慎重なエントリーを心掛けたい。
 
NY原油チャート
 

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