ゴムは理屈抜きの相場で、トレンドフォローが正解か

 東京ゴム先限は先週10日にキロ当たり255円40銭まで下落し、3月6日の高値280円50銭から約25円水準を下げた。

 これは、上海ゴム5月限が10日にトン当たり1万7,345元と大きく売られ、昨年12月27日の安値1万2,000元まであと145元に迫ったことを嫌気したものだ。

 このように、上海市場が予想以上に下落した背景には、昨年11月3日の安値1万3,650元から今年2月15日の高値2万2,310元までの上げ幅8,660元に対して、半値押しは4,330元安の1万7,980元だが、実際の相場は最初に述べたように1万7,345元と上げ幅の半値押し以上を強いられ、内部要因が急速に悪化したからだ。

 つまり、買方の損切りが先行して下げ幅を大きくしたうえに、中国で消費税引き下げの噂が広がって、下げに追い打ちをかける格好となった。ゴムに関しては、国産ゴムの消費税が13%から11%へ、輸入ゴムは17%から15%への引き下げが噂されているほか、銅相場の下げも圧迫材料となったようだ。

 一方の東京市場でも期近が予想以上に冷静な動きを続けたことも、市場で失望売りを誘う一因になった。というのも、4月限は9日現在で1,483枚、トン数にして7,415トンもの取組が残されているが、そのほとんどがカラ売りと見られている。

 買方が当業者とあっては、『果たして、4月限納会に誰が現物を渡すのか』となるが、こうした危機感から買方、売方が協力し合って玉整理が進められ、目下のところ、『踏み上げ相場』が避けられている。

 ただ、東京商品取引所が発表した2月末現在の生ゴム指定倉庫在庫は1,421トンで、このうち、標準品のRSS3号は東京290トン(58枚)、横浜919トン(183枚)しかない。

 3月前期は東商取への検品申請はゼロ、後期もゼロ、あるいは少量の検品にとどまるというから、4月第1週に4月前期の検品申請がゼロ、あるいは少量だと、場合によっては“総踏み上げ”につながる恐れもある。

 果たして、4月限納会までどれほど玉整理が進むのかによって、期近の波乱度合も違ってくるものと思われる。

 さて、今後の相場をどう見るかだが、正直のところ“難しい”の一語に尽きる。

 上海ゴム5月限の足取りを追うと3月10日の安値が1万7,345元、これで、昨年12月27日の1万7,200元の支持線を割り込んでくると、非常に足取りが悪くなる。

 前に述べたように、昨年11月3日から今年2月15日までの上げ幅が8,660元。その半値押しは4,330元安の1万7,980元、3分の2押しは5,770元安の1万6,540元となるが、1万7,200元の支持線を割って1万6,540元まで値崩れしたら、買方はほぼ総やられとなる。

 このように上海ゴムの足取りだけで見ると、『良くない』としかいえない。

 ちなみに、東京ゴム先限の支持線は昨年12月27日の248円80銭であり、これを切るか切らないかで、市場の人気が大きく変わってくる。

 とはいえ、世界最大の天然ゴム生産国タイでは、これから本格的な減産期に突入し、一方で、2月末の東商取生ゴム指定倉庫在庫のひっ迫と、4月限のカラ売り玉による踏み上げ懸念を考慮すると、正直のところ弱気になりきれないのが本当のところ。

 まあ、このような時は理屈にとらわれずに、トレンドフォロー重視で対応すべきであろうか。
 
Sゴム月足201702
 

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