ゴムは“天井を打った”との見方が市場を支配

 先週は強烈な下げに見舞われた。東京ゴム先限は24日にキロ当たり262円50銭まで暴落し、1月31日の高値366円70銭からの下げ幅は104円20銭に達した。また、上海ゴムの中心限月は2月13日のトン当たり2万2,135元から24日には1万8,360元まで下落し、その下げ幅は3,775元、国内に換算するとトン当たり6万2,100円、キロ当たり62円10銭の下げ幅にとどまった。

 このように、上海ゴムに比べて東京ゴム先限の下げ幅が大きかったのは、1月23日の282円30銭から1月31日の366円70銭までの上げ幅が84円40銭。これに対して上海ゴムの中心限月は1月24日の1万9,535元から2月13日の2万2,135元までの上げ幅が2,600元、国内に換算するとトン当たり4万2,800円、キロ当たりで42円80銭の上げ幅で、東京の上げ幅の半分にとどまっていた。

 だから、今回は上海に比べて東京の下げ幅が大きかったといえる。

 それでは、これほど大きく上海や東京市場の相場を下げさせる要因があったのかといえば、正直なところ首をひねる。

 敢えて、弱材料を並べると、タイ政府がすでに20万トン弱の在庫を放出、残る12万5,000トンの在庫も3月7~8日に入札を実施する。これで31万5,000トンの政府在庫が消えるが、一方で、その多くを買い付けたと思われる中国の需給が緩和するということになる。

 また、引き続き、中国の戦略備蓄ゴム20万トンの売却懸念が市場に潜在していること、中国市場では商品市場から証券市場にカネが流れていると伝えられていることも弱材料とされていた。

 確かに、これらが弱材料になったことは間違いないが、それよりも、高値から相場が急落する過程で投機買いしている向きに損失が発生、その損切りが連鎖的に拡大して下げを助長、思わぬ暴落相場につながったと見るべきではなかろうか。

 いって見れば、東京ゴム先限が1月31日の366円70銭まで棒上げしたが、その過程では売った玉の踏みを誘いながら上昇した。

 今回はその反対で相場が棒下げして投げを誘い、より下げ幅を大きくしたというわけだ。

 今後の相場については、『すでに壊れた相場』と判断する向きが多い。これは、『東京ゴム先限で104円の大暴落を演じ、その過程で高値で買いついた因果玉が多く残されている。これを消化しながら、しかも、100円以上も水準を上げて新高値に進むのは、とても無理』との見方が多いからだ。

 もう一つは、東京商品取引所の2月10日現在の指定倉庫在庫は1,674トンまで減少し、それがために、当限と先限との逆ザヤ幅が35円前後に拡大しているが、『過去は大逆ザヤのなかで高値を形成したこともあるが、現在は在庫に関係なく、上海主導で相場が動いている。つまり、東京は上海の写真相場に過ぎず、東京の在庫水準、逆ザヤを材料に買うわけにはいかない』という見方もうなづける。

 もっとも、今回の暴落でタイRSS3号のオファーに比べて3、4月限は異常に安く、これではタイから荷を呼べない。とすると、東商取の在庫はいずれゼロになる異常事態も考えられる。

 タイでは3月から4月にかけて減産期が到来する。これらの材料を市場がどう受け取るかである。
 
東京ゴム月間足201701
 

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