週刊石油展望

 先週末のWTI原油は前週比0.27ドル高の53.42ドル、ブレント原油は同0.04ドル安の55.73ドルとなった。
 
 前週末10日の海外原油市場は、IEAの月報で1月のOPECの減産順守が90%と過去最高になったことや、石油需給見通しが3か月連続で上方修正されたことなどが好感され続伸した。

 先週はドル高進行や米リグ稼働数の増加、原油在庫の急増などで下落する場面も見られたが、下値ではOPECの高い減産順守への期待などが下支えし往って来いの展開となった。
週明け13日は米リグ稼働数の増加でシェールオイルの生産拡大が意識されたことや、OPECの月報で1月の減産量がIEA見通しを下回ったことが嫌気され反落した。翌14日は前日の下げから転じると、OPECによる高い減産順守が下支えとなり反発した。ただし、イエレン議長の議会証言を受けて米利上げへの期待が高まり、ドル高進行したことで上げ幅を削った。また、朝方発表のAPI在庫で原油が急増、製品在庫も予想外に増加していたことも弱材料視された。翌15日は小幅に続落。この日発表のEIA統計では原油在庫が急増、ガソリンも予想外に増加していたが、API統計を受けて織り込み済みとなっており、反対にクッシング原油在庫の減少や原油輸入の減少が材料視され発表直後は上昇した。ただし、すぐさま戻りを売られると、ドル高進行していたこともありマイナスサイドまで値を沈めた。翌16日はイランの2月前半の原油輸出が1月平均を上回ったことに反応し、WTIベースで一時52ドル半ばまで下落したが、ドル相場の軟化やテクニカル主導の押し目買いで下値を拾われると、53ドルを回復し、プラスサイドで引けた。

 今週の原油相場は戻り売り優位の展開になると予想する。米リグ稼働数の増加でシェールオイルの生産拡大が懸念されるほか、EIA統計では原油在庫、ガソリン在庫が過去最高を突破した。また、週末にかけては軟化したものの、米利上げ期待やトランプ大統領の経済政策への期待からドル高が進んでいることも弱材料となっている。下値ではOPEC の高い減産順守や、減産期間の延長を検討中との報で買い支えられているものの、高値を突破するほどの勢いには乏しく、大口投機家のロングが積みあがっている状況下では下振れリスクのほうが大きいように思われる。ただし、米株式の堅調さなどを背景にリスクオンムードとなる可能性や、減産期間の延長に関して進展があれば上昇する可能性も否定できないため、高値付近での戻り売りを狙っていくスタンスで取引に臨みたい。
 
NY原油チャート
 

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