ウインタリングが必ず相場上昇につながるわけではない

 例年、2月から3月にかけて世界最大の天然ゴム産地タイでは原料アンスモークド・シート(USS)が品薄となる場合が多い。なぜなら、多くのスモールホルダー(小規模農園)において天然ゴム樹を切り付ける作業であるタッピングを中断するためだ。この時期、気候が乾期に入るとともに天然ゴム樹の葉が落ちるため、仮にタッピングしてもフィールド・ラテックスはほとんど採取できない。

 逆に、タッピングが再開されるには雨期を待たなくてはならないし、落葉期で落ちたゴムの葉が新芽に生えそろわなければ生産を再開することはできない。乾期から雨期へ気候が変わる目安はソンクラン(水掛け祭り)でその祭り期間4月13~15日の後が落葉期明けとなることが多い。本格的な雨期入りはこの時期以降となるのが通年のパターンである。

 前述のとおり、タイの落葉期は例年2月に始まり4月でほぼ終了するが、実際に品薄となるのは、その落葉期から約1カ月ズレ込み3月から5月前後となる。フィールド・ラテックスが収穫されて燻製するなどの生産工程に2~3週間を要するためである。

 従って、タイの月別の生産で最も落ち込むのが4月であり、年間生産平均に比べ約3割も減少する。過去15年間のデータはマイナス28%を示している。この4月を前後して、3月と5月も同様に生産が落ち込む。3月が平均15%減り、5月も12%減るというのが同じく過去15年間から導き出されるパーセンテイジである。
 
zu1
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事